みその本 みその料理

みその本 みその料理

辰巳浜子 *著
辰巳芳子 *編
高岡一弥 *アートディレクション
伊藤修一 * 松田香月 *デザイン
文化出版局
2009.5 初版 / 21.5×16 / 215p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜s3-1-m-2 ]

sorry... sold out

辰巳浜子さんは、お料理上手で評判の奥様が 自然と周囲から請われ やがて職業となっていった時代の料理研究家の先駆けとして知られ、娘さんである辰巳芳子さんの御本やテレビ番組の特集などで、そのお人柄や見上げた御心掛けをご覧になった方も多いかと想いますが、ちゃんちゃんと筋の通ったとても素敵な方!

ご家族への真心と愛情、山の手の方ながら、ちゃきちゃきとしたチャーミングな雰囲気、こんなことを言うと意地悪ばあさんと言われるかもと冗談めかしつつ、公害や食の安全が脅かされつつあることについての警鐘も忘れずに…
なにより 食材と対話して 美味しいいただき方を教えてもらう、そんなお料理を日々実践されていた方です。

こちらは、辰巳浜子さんが、食物史家である 川村渉さんの「みそのはなし」に共鳴され、共著で上梓された下記の『みその本』より、辰巳浜子さんが担当された「第二編 みその料理」が再構成され、復刊された1册!

お味噌汁と味噌料理の数々が文章でしたためられています。
時々分量も記されていますが、食材の紹介や 下ごしらえのコツ、お料理の考察などとなっていて、食材を知り尽くしてらっしゃること、そして、お料理の工程の描写が通り一遍でなく、目と耳と鼻と手を存分に使ってお料理されてらっしゃったことが伝わってくる嬉しい読み心地.:*・゜

また、辰巳浜子さんが女学生の頃・1920年代頃の お味噌汁のある朝の情景や、浜子さんがお子さんの頃に、お祖母様から教えられたこと etc... 思い出のお話なども印象的です。

本文下段には注釈も付いていて、巻末には「現代に生きるみそ料理」として、辰巳芳子さんがお母様の味を再現されたコーナー(写真)も♪

下記で、急ぎ足ながら内容をご紹介していきますね。

まずは、家庭用のみその保存、お味噌汁のだし汁の材料とそのとり方(こんぶとかつお節 / 煮干)、みそ汁のこし方、 食事の時間差がある家族それぞれにみそ汁の煮えばなを供する工夫など。

続いて、みそ汁の実や汁もののバリエーションとして、 豆腐 / 焼き豆腐 / 油揚げ / うづみ豆腐 / わかめ / 大根 / かぶ / 里いも(手のかゆくならない里いものむき方、ぬめりを出さない煮方なども♪) / 山のいものすり落し / じゃがいも / さつまいも / かぼちゃ / ねぎ類 / ごぼう / 菜類 / 水蕗、野蕗、山蕗(つわぶき) / うど / わらび / ぜんまい / みつ葉、せり / たけのこ / 破竹 / 四方竹 / なす(油焼きのコツも♪) / 松たけ / なめたけ / 生椎茸 / 干椎茸 / ねぎ類 / 豆類 / あずき / こんにゃく / 蓮根 / 麩 / 焼麩 / 湯葉 / かんぴょう / 切干大根 / 白玉 / もち / 練りもの / 貝類 / 魚 / 粕汁 / さつま汁 / あど汁 / 鯛の頭(鯛の潮汁) / 焼さば / わかさぎ / 焼穴子 / 伊勢海老の頭 / 鯉こく / さつま、すり流し汁 etc... について、
薬味と吸口として、蓼 / 花蓼 / 茗荷 / 山椒 / 柚子 / 紫蘇 について、 あえものとして、 みそを用いるあえ衣のいろいろ(合せみそ / 酢みそ / からし酢みそ / 黄味酢 / 白酢 / ごまみそ / 木の芽みそ / 柚子みそ / ねぎみそ / しょうがみそ etc...)、 ぬた(まぐろ / わかめ / わけぎ / 白髪うど)、 貝づくし酢みそ、 ごまみそ酢あえ(うどと油揚げのごま酢あえ / きゅうり / わかめ / 海藻類)、 白酢あえ、 黄身酢あえ、
焼きもの(菜めしに木の芽田楽 / なすの鍋しぎ焼き / あけびのみそ焼き / 茘枝みそあえ / 魚田 / いなまんじゅう / 焼き肉にもみそをどうぞ / ほう葉みそ / 貝焼きみそ)、
煮もの(ふろふき大根 / 鮒みそ / さば、いわし、ぼら、にしんのみそ煮 / にしんのみそ煮(身欠にしん) / 鳥のがん(鳥だんごの煮もの) / 鮭の川魚)、 なべもの(石狩なべ / かきなべ / みそ田楽 / 田楽なべ / 鶏なべ / みそ煮込みうどん)、
練りみそ(甘味鉄火みそ / 根性鉄火みそ / 鯛みそ / 鳥みそ・豚みそ / 柚子みそ / ごまみそ / 蕗みそ / ねぎみそ / 木の芽みそ / 酢みそ / しょうがみそ)、 揚げもの(さつま揚げ / そうだかつおのたたき揚げ)、
みそ漬け(たまごのみそ漬け*半熟卵*殻のまま漬ける長期保存用みそ漬け / 魚類 / 野菜)と、お味噌の風味と特性を活かしたお料理がたくさん紹介されています!

どうぞご堪能ください.:*・゜

Information

ただいま流通中です >2018年3月現在

日本料理技術選集 みその本

日本料理技術選集 みその本

川村渉 * 辰巳浜子 *共著
柴田書店 / 昭和57年6月初版
22.5×16(函)、22×15.5(本体) / 319p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜s3-1-m-2-o ]

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食物史家である川村渉さんによる第一編「みそのはなし」と、そのお話に共鳴された辰巳浜子さんによる第二編「みその料理」から成る共著です♪

第一編の内容については下記で、第二編の内容については 上記でご紹介しています。

どうぞご堪能ください.:*・゜

  • 第一編 みその文化
    • 1 中国の醤と日本のみそ
      • 論語にでてくる醤
      • 周王朝の醤
      • 史記の醤
      • 大豆の伝来
      • 斉民要術
    • 2 日本におけるみその起源
      • 白みそ(甘味)は中国に起源
      • 東北地方が日本みその発祥地か
      • 北津軽・亀ヶ岡遺跡
      • 醤は黄色人種に共通する嗜好か
    • 3 奈良・平安時代のみそ
      • 万葉集のみそ
      • 東大寺古文書のみそ
      • 調味料のさまざま
      • 鑑真東征伝
      • みそ字考
      • 延喜式のみそ
      • みその商品化
    • 4 鎌倉時代のみそ
      • 庶民社会に仏教とお茶と料理
      • 主食と副食の別
      • 喫茶養生記
      • みそさえあれば
    • 5 室町・桃山時代のみそ
      • みそとぞうすい
      • 法論味噌、護命味噌
      • 言継卿記
      • 四条流、大草流のみそ料理
      • みその出世
      • みそ造りの普及
    • 6 江戸時代のみそ
      • 江戸のみそ
      • 古文書にみるみそ 味噌田楽 / 和泉町四方ヶ店 / 名物の味噌 / 江戸時代刊行の食物書 / 滝沢馬琴 / 滑稽雌黄 / 道中膝栗毛
    • 7 現代のみそ
      • 自家生産から工業生産へ
      • みそ統制時代
      • みそ種別の一元化
      • ポリエチレン時代
    • 8 みその価値
      • みそありての日本人
      • みその効用
    • 9 みそ風土記
      • みそは生きている
      • 道産みそ / 青森・津軽のみそ etc...全国津々浦々の味噌の紹介
      • みそから推理する日本民族のふるさと
    • 10 みその醸造について
      • みそは芸術である
      • みそのできるまで
    • 11 みその俗語と方言
      • 「おせっかい」の語源
      • みそから生まれた言葉
    • 12 みその俳句・川柳・狂歌・短歌
    • 13 古典みそ料理
      • 現代よりも多彩な味わい方  野菜のみそ汁、魚と鳥肉のみそ料理、煉りみそ、嘗めみそ

補遺 みその史料 / 米とみその宿縁

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出版社品切れ または絶版 となっています >2018年3月現在

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