食と暮らしの古本屋 eclipse plus

以前ご紹介した Alice のお料理本 『MERVEILLES　DELICIEUSES RECETTES AU PAYS D'ALICE』 『LA CUISINE D'ALICE au Pays des Merveilles』 と同じシリーズで、こちらは、さまざまな童話や物語がモチーフとなっています。

ページを開くと しばらくの間、この本がお料理の本だということを忘れて、ただただページに魅入ってしまいます。お料理やスイーツをモチーフにしたアートの写真集やヴィジュアルブックのよう…☆

お料理やスイーツと立体アートのコラボレーションが素晴らしくて、また、コラージュされたイラストレーションが 温もりやユーモアたっぷりに彩りを添えていて …類まれに美しく愉しくて、ただもう うっとりしてしまうのです.:*・゜

こんな夢のような本を手掛けたのは…

まず監修はフィリップ・モデル氏。 シャネルなど超一流メゾンのウィンドウディスプレイも手掛けていらっしゃる アーティストということで、その空間デザイン、立体造形を魅せるセンスはもう素晴らしいのひと言です！

写真を手掛けているのは、バーナード・ウィンクルマン氏。 フランスが誇るパティシエであるピエール・エルメ氏のデザートブックも手掛けている方！

そして、レシピを手掛けているのは、“ジャムの妖精”として名高いクリスティーヌ・フェルベールさん。美しいコンフィチュールの色合いのインスピレーションを、昔のテキスタイルのデザインから得たりする彼女ならではの、芸術的な世界…独特の瑞々しさで、きらきらとしています☆

お料理やスイーツは、「魔法の家」「魅惑の庭」「不思議の森」「魔女の巣窟」「お城」「不思議の国」とカテゴリー分けされ 紹介されています。

物語は、例えば…
シャルル・ペロー「ロバの皮」「シンデレラ」「赤ずきんちゃん」「親指小僧」「捲き毛のリケ」「長靴をはいた猫」、 P.J.スタール「親指トムの冒険」、アンデルセン「マッチ売りの少女」、オーノワ夫人「白いねこ」「ロゼット姫」、ジョセフ・ジェイコブス「ジャックと豆の木」、 グリム兄弟「おいしいお粥」「白雪姫」「ヘンゼルとグレーテル」、 セギュール伯爵夫人「ウールソン」、ボーモン夫人「美女と野獣」、カルロ・コッローディ「ピノキオ」、ルイス・キャロル「不思議の国のアリス」、他、「しょうがパン（パンデビス）坊や」、「３びきのくま」 etc... ♪　（敬称略）
日本でおなじみの物語から、あまりなじみのない物語まで… オーノワ夫人の物語が 6編も紹介されているのも特色かと思います。

レシピは61種類で、例えば、エピス風味のクリーム付きタルトとプラムのコンフィチュール、 プルーンと洋梨詰めの鵞鳥のロースト、 甘いマッチ棒、ピノノワールとシナモン風味の桃のスープ、 オレンジの花で風味付けした妖精の指、 かぼちゃのスフレ シナモンと砂糖漬けオレンジ風味、おばあちゃんのためのバターガレット、アニス風味の狼の歯、オールソンの喜び チェリー尽し、黒い森のタルト、カラメルがけ林檎のクロッカント、お菓子の家、野兎のシチュー、カラバ公爵ケーキ、 金柑と生姜のマーマレード、クグロフ、EAT ME と誘うお菓子、薔薇のエッセンスとフランボワーズのタルト etc... ♪

ページ数もかなりボリュームがありますので、見応えたっぷり！
ぜひお手元でこの素敵さを、味わってみてくださいね…☆

なお、後にこちらの本から抜粋されたビジュアルに さらに切り絵やイラストがコラージュされ、また新たな趣きで上梓された子ども向けのお料理本『La petite Cuisine des fees』 も、どうぞ併せてお愉しみください.:*・゜

上記のハードカバー版が、小さめのソフトカバー版でも上梓されています♪

本のサイズは上記の 4分の3 ほどと、かなり小さくなっていて、表紙など外観のデザインが変更されていますが、内容は同じです。

また、クッキーの型４つ（ハート型、☆型、月型、流れ星型）がおまけとして本と一緒に函に収められたセットもございます♪