シャニー 奥野公通 味の秘め事 一皿に託す
[フランス料理]

シャニー 奥野公通 味の秘め事

シェフ・シリーズ 29号
小川勝彦 *撮影
中央公論社
昭和63年4月初版 / 30×21 / 144p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜sf1-29 ]

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1976年に渡仏後、帰国され、1982年に東京は六本木に「プティ・シャニー」をオープン、1986年には より前進を求めて 同じく六本木に「シャニー」をオープンされご活躍だった 奥野公通シェフが、「シャニー」 に専念されるようになってから約8か月ほど後に上梓された「シェフ・シリーズ」です!

紹介されているのは…
「野暮から離れるための試み」として、“発想の母体”とおっしゃる五感の駆使を意識したお料理、ヴァリエーションの発展のなかにも基本が見えるお料理、ガルニチュールをぎりぎりまで省くなど内容をより強調する省略する力を意識したお料理、素材の中で普通使われない部分を用いて手をかけて洗練してしまうお料理、香辛料のアクセントにこだわったお料理、素朴な素材・料理に繊細さを持ち込むことを楽しみとしたお料理、
他、あらゆる素材の中でシェフが一番愛着をお持ちだというポワローにこだわったお料理、
便利で応用範囲が広いだけに便利さに甘えてしまうと“野暮”に通じてしまうという落とし穴がある帆立貝のムースを用いたお料理、
フランス料理に占める位置の大きさを思う時、自分が試されているという緊張感に包まれるフォワグラとトリュフのお料理、
独自の旨みと視覚的効果に“楽しみながら作ってしまう”クリュスタッセ(甲殻類)のお料理、
デザートも紹介されています♪

また、「<親和力>を求めて」として、常連のお客様をイメージして、“それぞれの方の好みを知っている料理人が、日頃からいただいているみなさんの包容力にお返しする、メルシイ・ボークウの一皿”が紹介されたユニークな章も愉しめ、タイトルにもなっていますが、日々、“皿の中に私流の<秘め事>”を託し、“私なりのメッセージ”を入れて、お料理を通して、なによりお客様とのコミュニケーションを楽しんでらっしゃる様子が伝わってくるのも愉しい1册です。

他、店名の「シャニー」を「ラムロワーズ」がある町の名から採ったというほど敬愛する三ツ星レストラン「ラムロワーズ」シェフのジャック・ラムロワーズ氏との思い出の一皿(兎背肉のロースト ローズマリー風味 キャベツと生ハムのブレゼ添え)が、修業時代の思い出と共に再現されたコーナー(レシピ付き♪)、
ちょうどこちらの御本を撮影している最中にお亡くなりになられたというお祖母さまへオマージュを込めてつくられた「甘鯛のポワレ 根セロリの素揚げとビーツ添え サフラン・ソース」が紹介されたコーナーも!(レシピ付きです♪)

下記で、ほんの一例ですが紹介されているお料理をご紹介していきますね。
どうぞご堪能ください.:*・゜

  • 野暮から離れるための試み
    • いつでも五感の全てを使うようにしたい
      • 鱈とスモークサーモンの重ね焼き
      • 子鳩のバロティーヌ
      • 牛ロース肉のマリネ じゃがいもサラダ添え
      • あんこうのパン粉焼き アンチョビ・ソース  etc...
    • どんな変化でもたどれば基本がある料理を
      • 仔羊背肉とフィレ肉の燻製 バジリコ・ソース
      • 牡蠣とキャビア うずら卵のゼリー寄せ
      • えぞ鹿もも肉のロースト りんごと根セロリ添え トリュフ・シャンピニョン・ソース
      • うずらのパイ包み焼き
      • つぐみのロースト ブラックチェリー・ソース
      • 石がれいのスフレ ほうれん草と赤ピーマンのフラン添え  etc...
    • ごまかしの利かない省略する力
      • えいのサラダ仕立て
      • やまめの香り焼き
      • すずきのフヌイユ・ロースト
      • 牛尻尾の赤ワイン煮込み
      • 仔牛ロース肉の椎茸、ベーコン巻き じゃがいものクレープとほうれん草添え  etc...
    • 素材の一部を調理で変身させる
      • 豚足と鶏冠の煮込み 赤ワインソース
      • 鴨づくしの一皿
    • 香辛料のアクセントは料理の知性部分
      • なす、クールジェット、トマトのグラタン
      • 魚介類のサラダ
      • いさきのロースト エミュルージョン・ソース
      • 鱈の白子のほうれん草包み 洋ねぎ添え 赤ワインヴィネガー・ソース
      • おこぜのロースト 賑やかな香り野菜添え
      • さよりのパルメザン入り パン粉焼き  etc...
    • 素材に繊細さを持ち込む楽しみ
      • 仔牛タンのサラダ仕立て
      • かぶのファルシ 筍の新芽添え
      • 鰯とラタトゥイユのガレット
      • しんこのマリネ かぶ添え  etc...
  • <親和力>を求めて
    • 生トリュフと新じゃがのサラダ
    • 姫帆立とデュクセルのラヴィオリ オマール添え
    • 雉のフォワグラ詰め アルビュッフェラ・ソース
    • おご鯛のポッシェ 地中海風
    • キャベツのスフレとオマール 小柱のコロッケ添え
    • 仔牛レバーのロースト マスタード・ソース じゃがいものリヨネーズ添え
    • 鴨のコンフィのガレット仕立て
    • 石かれいのマリネ
    • リ・ド・ヴォーのトリュフ焼き ラヴィオリ添え
    • 小鴨のロースト アルマニャック・ソース
    • ラングスティーヌと黒らっぱ茸のグレープフルーツ・ソース
    • 松葉蟹とヌイユ 洋ねぎのクリームソースあえ  etc...
  • 感動を覚える ― ポワロー
    • 若鶏のレバー詰め 洋ねぎのソース
    • 洋ねぎのフラン トリュフとフォワグラのせ
    • 渡り蟹と洋ねぎ、豆腐のスフレ
  • 甘えてはいけない便利さ ― 帆立貝のムース
    • 平目のモリーユ風味 アスパラガス・ソース
    • きんきと帆立貝のムース クールジェットのうろこ
    • ラングスティーヌの三つのスフレ
  • スリルのある ― フォワグラとトリュフ
    • フォワグラのゼリー寄せ トリュフのせ
    • 若鶏胸肉のゼリーがけ フォワグラのムース添え
    • 半熟卵のトリュフ・ピュレと赤ピーマンのいり卵  etc...
  • 独自の旨み ― クリュスタッセ(甲殻類)
    • カリフラワーの冷たいポタージュ ラングスティーヌ添え
    • 花咲蟹のパピヨット 柚子の香り
    • エクルヴィスとブロッコリーのフラン
    • オマールのロースト 洋ねぎの空揚げのせ  etc...
  • 花畑の散歩 ― デザート
    • ほろ苦いカカオのフィユテ アイスクリーム添え
    • パイナップルのグラタン
    • クレーム・カスナード
    • 洋梨のクラフティ
    • タルト・タタン  etc...

基本のレシピも!(帆立貝のムース、フュメ・ド・ポワソン、ブール・フォンデュ、野菜のブイヨン、ブーケ・ガルニ、香草入りパン粉、ヴィネグレット・ソース、香草ソース、フォン・ド・ヴォー、赤ワイン・ソース、ブイヨン、スープ・ド・ポワソン、トマト・フォンデュ、フィユタージュ、トリュフ入りヴィネグレット・ソース、鳩のジュー、トマト・コンカッセ、フォワグラのテリーヌ、焼いた赤ピーマン、コンソメ、ポルト酒風味のコンソメ、仔羊のジュー、オマールのコンソメ、ジェノワーズ、アングレーズ・ソース)

Information

出版社品切れ または絶版 となっています >2018年3月現在

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