Information
出版社品切れ または絶版 となっています >2018年6月現在
シェフ・シリーズ21号
小川勝彦 *撮影
福田典子 *スタイリスト
中央公論社
昭和61年12月初版 / 30×21 / 144p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜sf1-21 ]
1981年、東京は西麻布に「ひらまつ亭」を開店、その後は「レストランひらまつ」を始め、数々のレストランやカフェを経営する 「ひらまつグループ」の総裁としてご活躍で、2001年にはパリに 「レストランひらまつ サンルイアンリル」を開店、日本人オーナーシェフとして 初めて ミシュラン1つ星を獲得されたことでも知られるシェフ 平松宏之さんが 5年を迎えた「ひらまつ亭」時代(34歳)に上梓された貴重な1册です。
紹介されているお料理は…
「四季を記述する」として、年間を通じて安定した質の良さを保っているのが強みの素材(鴨のフォワグラ、仔羊、オマール、子鳩)をベースに、季節を著わしたルセット、
「大地の黒い手紙を読む」として、まるでトリュフへのラブレターのように熱く語られた生トリュフへの思い(できる限り生に近い状態で保存するための熱処理の方法が二段階で紹介)とルセット、
「赤い愉しみ・白い愉しみ ふたつのプレジール」として、赤と白のアバティ(ロニョン・ド・ヴォー、リ・ド・ヴォーなどの内臓類)を愉しみ尽くしたルセット、
「農夫への夢を連れて来る野菜」として、野菜を主役にしたルセット、
「海の記憶を拾う」として、すずきにこだわったルセット、
「森の響きを聴く」として、ジビエのルセット、
「果物を、より果物らしく」として、果物にこだわったデセール etc... !
また、タイトルの「連続する自画像」には、“毎日の一品、一皿がその日の私の姿”であり、“良きにつけ悪しきにつけ、今までの人生から得た何かが盛られている”、 “前の日に見た映画、その週に会った友人との会話、街で感動した風景、そういう一人の日常のディテールが重なり結びついて、その日の調理場に立つ時点での気分を作り出す。したがって、その日、その日で私の内面が違っていて、作る料理の表情も微妙に違ってくる”… そんな思いが込められているとのことですが、同様の趣旨がより色濃く反映された 「その日、その日の表情 一九八六年二月十七日~九月二十九日」というコーナーも愉しめ、食材との出会い、“ひらめき”などライブ感溢れる料理の醍醐味が味わえます。
素材の理解や扱いのお話、そして古典的ルセットとジャンルを問わない名店から受けた刺激、また、コッポラ監督作 「コットン・クラブ」のイマージュで仕立てられた一品、画家ドラクロワの大作 「漂流する筏」を表現しオマージュとして捧げられた一品、作家スタンダール作 『赤と黒』のレナール婦人に捧げられた一品など芸術からインスパイヤーされたルセットも愉しめ、芸術家肌な若々しさと感性が清新な、ロマンに充ちた読みごたえある1册となっています。
他、「集まる皿の個性と遊ぶ」として食器のお話、「想い出が積る品々」としてパリ時代に蚤の市で蒐めたアンティークの紹介、「一本の映画から、そして一本のワインから。」として フランスへの道を拓いた1本の映画のお話や、ワインにのめり込むきっかけ~シャトー巡りのお話、「市場の友、ファームの友」として食材へのこだわりのお話、「食後のチーズで、チーズを覚える」として チーズのお話、また、奥さまの慶子さんのエッセイ(修業時代のお話やレストランのサーヴィスについてのお話)も愉しめ、読みものも充実です♪
どうぞご堪能ください.:*・゜
出版社品切れ または絶版 となっています >2018年6月現在
「カフェエイト」さん *著
『VEGE BOOK 3』から…ゴールデンデリシャスと赤ワインのジェラートを作ってみました♪