パトリス・ジュリアンのカフェ ル・ジャルダン・ドゥ・ジュリアンのレシピ

パトリス・ジュリアンのカフェ ル・ジャルダン・ドゥ・ジュリアンのレシピ

パトリス・ジュリアン *著
長嶺輝明 *撮影
碓井洋子 *翻訳
若山嘉代子 L'espace *AD+ブックデザイン
文化出版局
1998.5 初版 / 19×22 / 98p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜s3-4-9 ]

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「ル・ジャルダン・ドゥ・ジュリアン」は、ライフスタイルデザイナーとしてご活躍のパトリス・ジュリアンさんが、東京は白金台の一軒家レストラン 「C.F.A.(サントル・フランセ・デ・ザール)」に次いで手掛けられたカフェ…惜しくも閉店されてしまいましたが、カフェのメニューはもちろん、そのコンセプトや店内の様子までもが拝見できる、閉店された今となっては思い出のアルバムのような1册です♪

「ル・ジャルダン・ドゥ・ジュリアン」は、白金台の一軒家レストランとはうってかわって、横浜みなとみらいのデパートへの出店…
その空間創りとコンテンツには、随分と試行錯誤があったようですが、訪れる人々の心の中から生まれる“想像の庭”がイメージされ、“だれもがデパートの中にいることを完全に忘れて、自分にとっていちばん幸福な居場所を自由に思い描けるようなリラックスした快い空間”が目指されていたとのこと!

空間の色や素材の理由、照明や音楽について、機能性と美しさを追求したオブジェやテクスチュアについて、特注の家具について、サービスに対する考え方、厨房のデザインとディテールの重要性、“長いメニュー”へのこだわりなど、興味深いお話が盛りだくさんで、カフェを創りあげたい方にとってはもちろん、カフェが大好きな方にもお薦めです♪

紹介されているメニューは、飲み物、スープ、サラダ、パン(フォカッチャ)、フォカッチャを使用したサンドイッチ、デザートで、思わぬ素材の取り合わせ、ひと味違ったバリエーション、たくさんの素材を用いることによる複雑な風味 etc... さすがのレシピで、きっと新しい味に出逢える1册です.:*・゜

どうぞご堪能ください.:*・゜

  • 飲み物
    • ペリエ・アロマティゼ
    • カフェカカオ・アロマティゼ
    • ヴァン・ショー
    • ティザーヌ
  • スープ
    • ココナッツとレモングラス風味のスープ
    • かぼちゃのエキゾチックスープ
    • キャベツとベーコンのスープ
    • いんげん豆のクリームスープ
    • トマトのクリームスープ、バジル風味
  • サラダ
    • ヘルシーサラダ(サラダ スヴェルテス)
    • オーベルニュ風サラダ
    • ビストロ風じゃがいものサラダ
    • クスクスサラダ
    • ニース風サラダ
  • パン(発酵はインスタントドライイースト)
    • フォカッチャ・ナチュール(プチ・フォカッチャのバリエーションも♪)
  • サンドイッチ
    • ル・ココ
    • ル・プロヴァンサル
    • ル・カスクルート・ド・カンパーニュ
    • ル・ノルディック
    • レキゾチック
    • ル・メディテラネアン
    • チキンレバー・パテ
  • デザート
    • さくらんぼのタルト
    • 赤い果実のタルト
    • フィナンシェ
    • ブルターニュ風ガレット
    • マドレーヌ
    • レモン風味のポレンタケーキ
    • ココナッツプディング、マンゴーとバナナプディング
    • ガトー・オ・ポム
    • ジャルダンのスペシャルブラウニー
    • ジャルダンのスコーン
    • ココナッツプディング
    • マンゴーとバナナプディング
    • ムース・オ・ショコラ、セロリ風味
    • アーモンドタルト、レモンとライム風味

The keyto the treasure is the treasure

文字を書いたり絵を描いたりする前には、まず白い紙がある。白とは光学理論でいえば光のすべてのスペクトルを反射させた結果であり、つまり光にいちばん近い色ということになる。これこそスタートにふさわしいと僕は思った。なぜなら僕のつくろうとする“ジャルダン”はある種の自然な瞑想の場、あるいは僕が“意識を集中させる”場と呼ぶものであるからだ。意識を集中させる力を高めること、それは僕のアール・ド・ヴィーヴルのかぎである。この力がないと、僕たちはものごとの本質に気づかずにその脇を通りすぎてしまうことになる。カフェになぜもっと多くの色を使わなかったのかと批判されるとき、僕はそう指摘する人たちはきっと生きるのが“速すぎる”んだと感じる。彼らは意識を十分に集中させていない。なぜなら僕が使った白は冷たい白、ファッショナブルな白ではなく、安らぎの白だから。実際にゆったりとくつろいで、ゆっくり時間をかけて見てみると、この白の中には無数のニュアンスが存在していることがわかる。天井も椅子も壁も、同じ色はいっさいなく、それぞれが独自のテクスチュアと光の振動によって輝いている。この色づかいには、目の神経が常に過剰な刺激にさらされている現代において、視線にニュアンスの感覚を取り戻してもらいたいという僕の願いが込められている。また一日のうちの違う時間帯にカフェを訪れることによって、僕がだれよりも優れたデザイナーと組む幸運に恵まれたことにも気づいてもらえるだろう。自然というそのデザイナーは、長い窓の向こうから、時や季節の流れに沿って、空間全体を限りないニュアンスで染め上げてくれるのだ。僕の庭はまるで本物の庭と同じように、世界がひとりでに色を帯びる。この魔法を見届けるには、ただ“その場所にいる”だけで、本当に“そこ”にいるだけで十分なのだ。

Information

出版社品切れ または絶版 となっています >2018年3月現在

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