サンタ・クロースからの手紙

サンタ・クロースからの手紙

J・R・R・トールキン * ベイリー・トールキン *編
せたていじ *やく
評論社
1976初版・1991.7刷 / 28×22 / 48p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜kf8-9 ]

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トールキン家に初めてサンタ・クロースからの手紙が届いたのは1920年、長男のジョンが3歳の時でした。それから20年以上にわたり、その下の3人の子どもたちが大きくなるまでずっと、毎年毎年手紙は届いたのです.:*・゜

『指輪物語』で知られるトールキンさんが、毎年、サンタさんからと称して子どもたちに贈った手紙が、1925年~最終年分までの15年間分楽しめる 素敵な絵本です。

手紙には、サンタクロース氏が住んでいる場所や家のこと、それからドジでユーモラスな愛すべき助手の北極熊のこと(この北極熊は頻繁に登場し、子どもたちの最も愛すべき仲良しで、アイドルだったよう♪)など身近なことが描かれていましたが、年を重ね子どもたちが大きくなってくると、登場人物が増え、わくわくするような冒険や事件など、お話もだんだん複雑になってきます。

手紙は手書きですが、お父さんの字だと見破られない為に、サンタさんはお年寄りだからという演出で、ふるえる筆跡で書かれています( ! )。

また、手紙には文章だけではなく、ユーモラスに細部まで描き込まれた、きれいな水彩の絵まで付いていたのですから、毎年トールキン家の子どもたちが、どれだけこの手紙を楽しんだのか、想像に余りあるものがありますね!
(ちなみに、トールキンさんの絵について、この絵本に生き生きとした訳を与えた瀬田貞二氏はあとがきで次のように語っています――みな意匠がすぐれ、色彩がきよらかで、格式高く、化学構造式のように一種抽象的にまで整理された知的な操作もあるかと思えば、民俗画ふうの暖かさや親しさもいたるところに顔をのぞかせています――ほんとうにその通りなので、引用させていただきました。この絵本の中でもたくさん紹介されていますのでどうぞお楽しみに!)。

あと、絵日記風、小唄形式など、秘書のエルフからの代筆の手紙という形で、趣向を変え届けられたこともあったようです。

さすが『指輪物語』の著者、と納得の筆力で描かれている手紙ばかりですが、読んでいて、また眺めていてなんともいえず楽しい気持ちになってくるのは、やはり特別な愛情がたっぷりつまっているから.:*・゜
そういう意味で、どのクリスマス絵本より贅沢な、愛すべき1册です。

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