ムーミン谷のクリスマス もみの木

ムーミン谷のクリスマス もみの木

トーベ・ヤンソン *著
山室静 *訳
長友啓典 *アート・ディレクション
達川淳+K2 *デザイン
講談社
1993.11 初版 / 20×16 / 47p
ハードカバー
[ 商品番号 kf8-35 ]

sorry... sold out

いつものように10月から冬眠に入っていたムーミン一家は、12月のある日、突然ヘムルに起こされます――「クリスマス」が来るから!と。

でも、冬はいつも冬眠しているムーミン一家は「クリスマス」が何なのか、分かりません。周りは皆、せかせか忙しくしていて…ムーミンたちは、初めはまた洪水かなにかの天変地異かとドキドキしますが、どうやらそうでもなさそう。
でも「クリスマス」は‘きけん’な‘こわいおきゃくさん’のようなもののようです。
とにかく「クリスマス」とやらを怒らせないようになんとか対処しようと、忙しさでいらいらした皆がしていることを真似して、もみの木を飾ったり、ご馳走やプレゼントを用意したり…もう大変です!

突然初めて「クリスマス」に巻き込まれ戸惑いながらも、ムーミン一家が力を合わせ、誤解を積み重ねながらですが( ! )立派に対処していく様子が、ユーモラスに楽しく描かれています。
また、意味も分からず「クリスマス」の準備をするムーミン一家ですが、忙しい忙しいと言っている周りの人たちよりも、クリスマスの神聖さを感じ取っているところなど、いつも通り風刺もちょっと効いていて。

余白を多くとりながら、さりげなくちょこちょこと入った挿し絵もかわいく、赤い細い線で文章を囲ってあるレイアウトデザインもゆったりしていて素敵。お話はちょっと気忙しいですが、クリスマスらしい贅沢なデザインです。
ラストでまた冬眠につくムーミン一家と、最初からの伏線だったプレゼントのエピソードが、読後、心地よい余韻を残してくれます。
クリスマスもやっぱり、ムーミン谷で過ごしたい方に☆

Information

出版社品切れ または絶版 となっています >2018年4月現在

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