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出版社品切れ または絶版 となっています >2018年4月現在
長崎源之助 *作
鈴木義治 *絵
銀河社
1979 初版・1981.7刷 / 23.5×18.5 / 64p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜ef56-2 ]
“ちくたくさん”は、冬になるとやってくる時計の修理屋さんで、子どもたちはちくたくさんが来るのを心待ちにしています。何故なら、ちくたくさんは話がとても上手で、子どもたちがまだ見たこともない町や都会の珍しい話、面白い話をいっぱいしてくれるからです。
ちくたくさんは、いつも村一番の地主の家に間借りして仕事をしますが、ある雪のふりしきる寒い夜、地主から要求された理不尽なことを断った腹いせに、泥棒呼ばわりされ、家から追い出されてしまいます。
ちくたくさんは、一体、どうなってしまうのでしょうか…!
お話は、小学校4年生くらいでしょうか、アキオという男の子の目を通して語られます。
雪の中、外に追い出されたちくたくさんを家に入れてはいけないと地主から言われ、そのいいつけに背けない大人たち…
アキオも、ちくたくさんは泥棒だからひどいめにあって当たり前だと思いこもうとして、ちくたくさんを助けられない自分を必死で自己弁護しますが、一方で、ちくたくさんが泥棒なんかするだろうか?という思いに苛まれます。
大人と子ども、自己中心の心と良心…さまざまなコントラストから、自己中心が引き起こす人間のやるせなさや生きていくことの難しさと共に、人との繋がりの温かさが、東北弁のリズムが忘れ難い迫力ある筆力で描かれていて、思わず心がぎゅっとなってしまうような読み心地.:*・゜
読書感想文の課題図書に選ばれたことがあるのも納得です!
鈴木義治さんのイラストは、ページいっぱいに水彩で描かれたもの、モノクロームで版画のように描かれたものが半々くらいでしょうか、骨太のお話に負けない力強さで描かれています!
どうぞご堪能ください.:*・゜
出版社品切れ または絶版 となっています >2018年4月現在
小川未明 *作
鈴木義治 *絵
チャイルド本社 / チャイルド絵本館 日本の名作3
1982.6 初版 / 24.5×21.5 / 31p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜ef56-3 ]
春の、おだやかな月夜の晩、ただひとり、針仕事をしていたおばあさんのところに、不思議なお客さまが続けざまに2人訪れます。それは、眼鏡売りの男の人と、けがをした美しい女の子でした。
女の子のけがをした指に薬をつけてあげようとして、よく見えるように買ったばかりの眼鏡をかけたおばあさん…けれど、眼鏡をかけた眼に映ったのは、きれいな“胡蝶”だったのでした.:*・゜
月の光の中で繰り広げられる情景がただただ美しい、小川未明さんによる「月夜と眼鏡」.:*・゜
人生の終盤にさしかかり、ひとりだけれども、満ち足りて暮しているような主人公のおばあさんが、とっぷりと満ち満ちた月の光の中で、魔法にかかったようなひと時を過ごすというただそれだけのお話なのですが、一度読んだら忘れられない印象を遺します.:*・゜
それはきっと、神様からおばあさんへ与えられたプレゼントのような美しいひと時から、小川未明さんが、きっと辛いこともあったであろう人生の中で優しい気持ちを失わずがんばってきたおばあさんへ向けた、温かなまなざしが感じられるからだろうと想います。
鈴木義治さんのイラストは、おなじみの味のあるペン画で描かれた(チューリップでしょうか)お花の額の中で繰り広げられていて、クレヨンで描かれているように見え、重ねたようなぽってりとした感じと、レースのように色が透けたような感じのコントラストがとても素敵.:*・゜なんともいえない幻想的なお話にぴったりのイラストです.:*・゜
どうぞご堪能ください.:*・゜
出版社品切れ または絶版 となっています >2018年4月現在
「カフェエイト」さん *著
『VEGE BOOK 3』から…ゴールデンデリシャスと赤ワインのジェラートを作ってみました♪