マザーグースの料理絵本
フランシス・シェリダン・グラール *著
谷川俊太郎 *唄*訳
ドナルド・ヘンドリックス *画
主婦の友社
昭和53年初版・55年7刷 / 22×16 / 100p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜sf11-4 ]
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プリンにタルト、ソウルケーキにペニーローフ…
マザーグースの唄には、お料理や食べ物がたくさん登場します♪
この本は、マザーグースに登場する食べ物にちなんだレシピが、唄と一緒に紹介されている1册。 左ページに唄、右ページにレシピという構成です。
紹介されているのは例えば、 「エイケン・ドラムのむっつりガンモ―フリ」「ボー・ピープ風、羊肉のバブル・アンド・スクィーク」「こまどりのココット」「カードとウェイ」「ダフィ・ダウン・ディリーの黄色いゼリー」「ダップル・グレイのジンジャー・ブレッド」「24羽の黒つぐみのパイ」「ヒッコリ・ディコリのフランメリー」「インテリ・ミンテリ・カッタリ・コーン」「ピピン丘のレディー・フィンガー・ビスケット」「ハートのクイーンのタルト」「トウィードルディーのダンプリング」…などという具合!
“ガンモ―フリ”って何かしら?…耳慣れない材料やお料理が特に多いのもこの本の特徴ですが、そんな場合もちゃんと詳しい注で説明がありますので、どうぞご心配なく♪
他にも、「ベティ・ボターのベター・バター・バッター」「ピーター・パイパーのペッパーのピクルス」など、言葉遊びが楽しいお料理のネーミングも多く、谷川俊太郎さんの訳の賜物という感じで嬉しいところです。
また、レシピの文章は、マザーグースの世界に存分に遊んだ、読み物としてもとてもユニークで楽しい文章となっていますし、ページも、繊細で素敵なイラストやカットで彩られ、さらに、表紙のデザインと呼応してピンク色と黄色のページが交互に楽しめるという洒落たデザイン!
巻末には原詩付きで、もう大満足の1册となっていますよ♪
The key to the treasure is the treasure
レシピを1つ、ご紹介しておきますね。こんなユニークな文章になっているんですよ♪
パンチとジュディの三角パイ
すっぱいりんご 6個
赤砂糖 1/2カップ
パンチまたはレモンジュース スープ用大さじ2杯
シナモン 少々
*カラントまたはレーズン 一握り
パイの生地:小麦粉 200g バター 200g 塩 5g 水 少量
ジュディのごきげんと同じぐらいすっぱいりんごを6個用意します。皮をむき、しんをとってから薄切りにします。これに赤砂糖1/2カップ、スープ用大さじ2杯分のパンチ(またはレモンジュース)、シナモン少々と一握りの“黒い目”つまり*カラントまたはレーズンをまぜます。ただし、この“黒い目”がパンチのひどいしうちを思い出させて、あなたに悲しい思いをさせなかったらの話ですが。
プレーンなパイの生地を作り、めん棒でパイ皮ほどの薄い四角形に伸ばし、さらに数枚の四角に切り分け、その中にアップルだねを大さじ1杯ずつつめます。端を湿らせてパンチの三角帽子に似せて三角に包みます。ぴっちりと折り、口をとじたら、フォークで表面をつつき、穴をあけます。
200度のオーブンに35分間入れ、焼き上がったところでファイヤーシャベルに刺してとり出します。
奪い合いはさましてからにしましょう。
*カラント:currant(英) :小粒の種なし干しぶどう。
Information
出版社品切れ または絶版 となっています >2018年3月現在