心に風が吹き、かかとに炎が燃えている ターシャ・テューダーと家族が愛する詩

心に風が吹き、かかとに炎が燃えている ターシャ・テューダーと家族が愛する詩

ターシャ・テューダー *編*絵
内藤里永子 *訳(うち9編 吉田映子 *訳)
メディアファクトリー
2001.3 初版 / 25×20 / 112p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜kf5-17 ]

sorry... sold out

ターシャ・テューダーさんによって1964年に編まれた詩のアンソロジーです。

ターシャさんのご家庭では、長年、“冬は暖炉のそばに、夏はろうそくの元に、家族みんなが集まって、詩を朗読しあうという、このうえなく幸せな時間”を過ごされていたそうで、こちらの御本では、ターシャさんのみならず、お子さんたちがお好きだった詩も収められています♪

優れた絵本作家・ガーデナーとしてあまりにも有名なターシャさんですが、また 読書家であったことも知られていて、他にも、『恋をするターシャ』や『喜びの泉 ターシャ・テューダーと言葉の花束』などアンソロジーを上梓されていますが、ご家族で愛した詩がまとめられた御本は、恐らくこちらのみかと思います。

詩は、「想い」「地球はめぐる」「空の鳥、野の生き物」「ナンセンス」 というカテゴリーでまとめられていて、シェイクスピアやマザーグース、ウィリアム・ブレイク、H・W・ロングフェロー、R・ルイス・スティーヴンソン、トマス・ハーディ、ロバート・ブラウニング、エドナ・セント・ヴィンセント・ミレー、レイチェル・フィールド、W・ワーズワース、エリナー・ファージョン、エミリー・ディキンソン、A・テニスン、メアリー・ウエッブ、エドワード・リア、ロバート・フロスト(敬称略) etc... モノクロームの鉛筆画が、詩にさらなる詩情と趣きを添えています。

印象的なタイトルは、ジョン・メイスフィールド氏の詩「WINGS from the WIND」から用いられていますが、日本語訳が素晴らしいなと思います。
訳者の内藤里永子さんのあとがきも素晴らしいので、前半の一部を下記でご紹介させていただきますが、後半部分も素晴らしいので、ぜひご覧になってみてくださいね。
どうぞご堪能ください.:*・゜

The key to the treasure is the treasure

 ターシャの作品には、つねに溢れるばかりの喜びが盛られていますが、一家が辿った道は、必ずしも平坦ではなかったのです。戦時中に、幽霊屋敷と呼ばれる壊れかけた家への雨のなかの引っ越し。田舎暮らしの過酷さに去っていってしまった夫。飢えから四人の子どもを守るための孤軍奮闘。電気水道なしの自給自足の暮らしの昼間の長い労働時間。だから、夜、とりわけ冬の夜は輝くのです。暖炉に火を燃します。そして、詩の朗読の始まり、家族の心が一つに結ばれるとき。これは長年つづきました。ターシャが心の糧にした詩に、子どもたちが大好きだった詩に、思い出がいろいろとまといついています。
 ターシャが花を育てることに注いでいる愛情を、多くの読者はご存知でしょう。詩は人の心で育った花です。ターシャは詩という花にも深い愛情を抱いたのです。「この世の楽園」と自らが呼ぶ花のガーデンさながらに、ターシャの心の花園にも、詩の花々が咲き匂っています。ターシャは家族が愛した詩を花束のように束ねて、みなさんに差し出しています。考えてみれば、家族がともに愛した詩の出版は、世界に例がないように思われますが、どうでしょうか。

「訳者あとがき」より

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