Information
出版社品切れ または絶版 となっています >2018年4月現在
清川妙 *著
宇野亜喜良 *装幀・挿画
芸術生活社
1984.4 初版 / 19×13 / 238p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜k1-3 ]
美しい手紙とは、“相手への愛が素直にゆたかに吐露され、その愛が相手の心をうってやまない”手紙…とおっしゃる清水妙さんが、長年に渡って心に触れた手紙を古今東西より蒐め編まれた“手紙のギャラリー”のような1册。
実際に手紙を書く際のヒントも交えながら、まるで長年の知己のように紹介される手紙とその紹介文からは、その手紙の書き手の生き生きとした暮らしや人生の豊かさまでもが伝わってくるようで、とても素敵な読み心地です。
紹介されているのは例えば、 日本の古典的名著である『枕草子』における清少納言と中宮定子のやりとり、吉田兼好*著『徒然草』の中のエピソード、『万葉集』に収められた贈答歌、平資盛と建礼門院右京大夫のやりとり… 。
17世紀のフランス宮廷の華*セヴィニェ夫人が愛娘に宛てた手紙、ワーキングマザーでもあったキュリー夫人がやがて同じ道を志すことになる娘と交わした手紙、厳しい生活の中で文学を志し人間味溢れる作品を遺したシャルル・ルイ・フィリップが親友と母に宛てた手紙、孤独から溢れ出る感情を詩に昇華したリルケが妻に宛てた手紙、ゴッホが弟テオに宛てた手紙、『赤毛のアン』の分身のようなモンゴメリが“腹心の友”であるペンフレンドに宛てた手紙、ヴィクトル・ユーゴーが出した世界一短い手紙とその返信のエスプリ溢れるやりとり、『不思議の国のアリス』の作者ルイス・キャロルが少女友だちに宛てたユニークな手紙、全編手紙で綴られた女の子必読の書簡体小説『あしながおじさん』の紹介、戦後のヨーロッパの生きた暮らしの情報を手紙スタイルで日本の読者に伝えた旅行記ヘレン・ニールセン*著『古い国からの新しい手紙』の紹介、絵葉書のやりとりが印象的な映画「歌う女・歌わない女」の紹介…。
岡本かの子から岡本太郎への手紙、竹久夢二から恋人*彦乃への手紙、堀辰雄から妻への手紙、ラフカディオ・ハーンと妻のやりとり、野口英世の母から英世への手紙、森鴎外から妻と娘たちへ宛てた手紙、与謝野晶子のラブレターのような依頼状、『キャンディキャンディ』を生んだ名木田恵子×いがらしゆみこ名コンビの手紙、江戸時代のキリシタン追放で日本を追われた人々から望郷の思いを込めてこっそり送られた手紙「じゃがたら文」…。
時を隔てて、また手紙を貰った当人でないのにもかかわらず、これらの手紙がその貰い手の心を深く打って響いたことが、絶対的に確信できるような素晴らしい手紙の数々で、とても紹介しきれませんが……上記のように駆け足で挙げてみました(敬称は略しました)。
紹介されている手紙はまた、書簡集として書籍としても上梓されているものがほとんどですので、ブックガイドとしても楽しめます♪
あと、さらにこの本をとっておきにしているのが、宇野亜喜良さんによる装幀と挿画! 手芸の編み物と‘言葉を編む’ことを掛けるなど、なんとも洒落た表紙、そして、各章の扉やページを贅沢にイマジネーション豊かに彩るモノクロームのペン画は、紹介されている手紙の馥郁とした余韻をさらに芳しい香りで包むような素晴らしさとなっています.:*・゜
どうぞご堪能ください.:*・゜
出版社品切れ または絶版 となっています >2018年4月現在
「カフェエイト」さん *著
『VEGE BOOK 3』から…ゴールデンデリシャスと赤ワインのジェラートを作ってみました♪