食と暮らしの古本屋 eclipse plus

今日は日曜日、お父さんが朝ごはんを作っています。
フライパンに入れたのは、卵…ではなく、黄色の丸い積み木と赤色の三角の積み木！随分とぼけた、あわてんぼうのお父さんです。
味付けにこしょうをふると、「ハックション！」目玉焼きにされそうになった積み木たちがフライパンから飛び出して…不思議な魔法を使って逆襲を始めます！
その魔法とは…！？

「つみつみ、ひとつ！」「つみつみ、ふたつ！」「つみつみ、みっつ！」
なんと、いつもは積まれている積み木たちが、魔法を使っていろいろなものを積んでいきます！
お父さんの頭の上に猫のチイを積んだり、おまわりさんの頭の上に車を積んだり、ビルの上にビルを積んだり、飛行機の上に飛行機を積んだり！！
その上、逮捕されそうになると偉い人に変装したりして、奇想天外に進んでいくお話に、びっくり！可笑しくてたまりません！
ラストは、タイトルにもなっていますが、猫のチイが大活躍しますよ♪

それにしても、積んでいくもののスケールが大きくて、ナンセンス過ぎて、ついていけない気がする……そんなご心配には及びません！

こちらは文も絵も長さんが手掛けていて、その“相乗作用”たるや、一読の価値あり♪
「ちょっと えを 見てよ」と読者に呼び掛けたり、コマ送りの絵があったり、たくさんの絵がページを彩っていて、とっても愉快です！（絵はほとんどが味のあるペン画で、時々カラーページがあります♪）

文と絵の関係を“まんじゅうの皮とあんこの関係”に例えたあとがきも、面白すぎて、深くて…必読です！

読み終わった後、何故かおでんが食べたくなる１冊でもあります♪
どうぞご堪能ください！