食と暮らしの古本屋 eclipse plus

四季折々の果物やハーブ、酒粕やヨーグルトで 自家製酵母を育てて、国産小麦（地粉）のおいしさを ゆっくりじっくり引き出して…好みの酵母＋小麦＋成形で、世界に１つしかない自分好みのパンを作ることができることも魅力な 自家製酵母のパン作りを、料理研究家の相田百合子さんが紹介してくれました！

この本で紹介されているのは、液種に小麦粉を加えて発酵させ元種をつくってからパンを焼く「中種法」（ストレート法でつくる場合の方法と分量も少しですが紹介されています）。

まずは、自家製酵母の起こし方（液種のつくり方）が、りんごを例に日にちを追った写真入りで詳しく紹介♪
続いて、元種のつくり方と元種を使ったパンの焼き方が詳しく紹介されていて、一次発酵法が３種類学べるのも嬉しいところ（適温発酵、自然発酵、冷蔵発酵*オーバーナイト発酵*です）。

そしていよいよ、自家製酵母とパンのバリエーション！
詳しくは下記でご紹介していきますが、春夏秋冬四季を愉しめる素材と、１年を通じて愉しめる素材、計11種類の素材から起こした酵母ごとに それぞれの酵母の液種や元種の特徴、酵母づくりのポイントなどを学んだ後、３～４種類のパンが紹介されています。

パンは、甘いお菓子パンを中心に、イングリッシュマフィンやベーグル、バターロールなど定番のお食事パン、ペルーのパンや、東スイスの修道院で固くなったパンの再利用の為に焼かれていたというビューリ・ブロート、カスタネット形というのが珍しくてかわいいカンパーニュ etc... 眺めていて楽しいラインナップですが、成形など工程写真があまり詳しく掲載されていないので、ある程度イーストなどでパンを作り慣れている方にご活用いただけそうな感じです♪

巻末では、自家製酵母の美味しさのお話や 発酵の注意点、相田さんの酵母パン履歴のお話などが、自家製酵母への愛おしさを込めて 熱く語られている他、 「自家製酵母と国産小麦のパンづくりのＱ＆Ａ」も詳しく、酵母が発酵しない、元種が分離、 外麦と内麦の吸水量の違い、焼いたパンがかたい、いくら焼いても色がつかない、一次発酵した生地がまとまらない etc... の疑問に答えてくれています。
また、失敗パンや生地の再利用法も♪（固いパンをパン粉にして用いてつくるクッキーや、うまくできなかったパン生地でつくるクラッカーのレシピです）

起こす素材によって香りや風味が異なる自家製酵母なので、例えばいちご酵母の欄で紹介されているパンケーキを りんご酵母で作ってみたりすれば、それこそバリエーションは計り知れません♪
この本では紹介されている酵母の「酵母起こしの難易度」も掲載されていますので参照されながら、ぜひいろいろな組み合わせでご堪能ください.:*・゜

• 春の酵母
  • いちご酵母
    • パンケーキ
    • いちごクリームチーズパン
    • いちごミルクコーヒーケーキ
  • ローズマリー酵母
    • フーガス
    • フォカッチャ
    • 体元気ピザ
    • ペルーのペタンコパン
  • タイム酵母
    • イングリッシュマフィン
    • ベーグル
    • フライパンで焼くフラットパン

• 夏の酵母
  • 梅酵母
    • リッチバターロール
    • ちぎりパン
    • スコーン
  • ベリー酵母
    • ベルギーワッフル
    • ベリーベリーチョコレートパン
    • パン・ケマード

• 秋の酵母
  • 梨酵母
    • ビューリ・ブロート
    • チャパッタ
    • 紅麹テーブルロール
  • りんご酵母
    • リングパン
    • りんごチップ入りパン
    • アップルパイブレッド

• 冬の酵母
  • 酒粕酵母
    • あんぱん
    • ミニ食パン
    • 酒粕まんじゅう
  • 酒粕と黒豆の煮汁酵母
    • ごまと黒豆のブール
    • 亜麻の実のパン
    • 植木鉢で焼く黒こしょう入りパン

• 四季の酵母
  • バナナ酵母
    • アメリカンマフィン
    • ボイゲル
    • パネトーネ
  • ヨーグルト酵母
    • セーグル・オ・ノア
    • 小麦もやしのパン
    • カンパーニュ
    • 甘夏ピールたっぷりのフルーツライ