食と暮らしの古本屋 eclipse plus

『おばけリンゴ』でおなじみのヤノッシュさんによる心温まるシリーズが、ちいさな本でお目見えです♪

とら君、くま君、マーヤパパーヤと仲良しさんたちが繰り広げるあったかい世界から、こちらはお話の中でみんなが食べているお料理のレシピも載っていて、お料理本としても楽しめてしまう１册♪

例えば、失恋して泣いているとら君にくま君が作ってあげる「りんごムース」、いつもごちそうしてくれる森のクマさんが作ってくれる「ローストポテト」、とら君が集めてきたきのこで作ったくま君特製「きのこ料理」など♪
お料理といってもとても素朴なものばかりで、ヤノッシュ氏の国・ドイツの家庭料理といった趣き。“７ってのは不思議とはらぺこにきく数なんだ”など、お料理の材料の説明に、数に関する格言（ !? ）がちょこちょことはさまれているのも楽しいです！

独特の水彩のタッチと皆の表情がなんともほのぼのしていて、素朴で温かなお話にぴったり♪
今日も美味しくご飯をいただいたら、明日もきっと元気に迎えることができるはず！
お話を楽しんだ後は、ぜひ紹介されているレシピもお試しくださいね。

しみじみと幸せを実感しながら仲良く暮らしていたくま君ととら君、でもある日のこと、くま君がパナマと書かれたバナナの木箱を見つけたことから、憧れの国“パナマ”へと想いは募るばかり…。とうとう、ふたりは住み慣れた家を離れて、夢の国パナマへと旅立ちます。そして辿り着いた場所とは…？

とにかく仲良しで、どんな時でもお互いに感謝して助け合うくま君ととら君が、ほのぼのとかわいらしい！
今いるところがどんなに素敵か、ちょっと離れてみるとよく分かる…そんな誰にでも思い当たる幸せの在り方が、前向きに微笑ましく描かれています。大切な人へのプレゼントにも素敵な、幸せに満ちた１册となっていますよ♪

「訳者あとがき」の“マロンきのこ”のお話も、食いしん坊さんには見逃せない感じで、考えさせられるお話でもあります。どうぞお楽しみに！