Information
2012年3月に、朝日文庫より文庫版が上梓されています
いずれも、出版社品切れ または絶版 となっています >2023年12月現在
ファニー・クラドック *著
成田篤彦 *訳
平野甲賀 *ブックデザイン
晶文社
1981.3初版 / 19.5×15.5 / 351p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜sf11-14 ]
ファニー・クラドック *著
成田篤彦 *訳
朝日文庫
2012.3 初版 / 文庫サイズ / 287p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜sf11-14-b ]
世界で一番有名な探偵 シャーロック・ホームズ氏の食卓とは…?
こちらは、ホームズ氏の家政婦であった ハドスン夫人が隠退後 72歳になった時に周りから勧められホームズ氏に作ったお料理を本にまとめた…という設定で、ヴィクトリア朝時代の伝統的なイギリス料理がなんと237種という盛りだくさんのバリエーションで紹介された1册!
著者であるイギリスの料理研究家ファニー・クラドックさんは、相当ユニークなお茶目心のある方で、“シャーロック・ホームズの全部の物語を渉猟して、目につく限りの引用を拾いあつめ”、この本を上梓されたそうですが、ハドスン夫人に完璧になりきってらっしゃって( ! )、まるであたかも夫人が思い出話をするかのように物語からの回想が挿まれています。
そういう点では“シャーロキアン”の皆さんにもお楽しみいただける1册ですが、訳者の成田氏がいみじくもご指摘のように、こちらはイギリスでは知らぬ人のいない『ビートン夫人の家事の本』のような昔風のお料理本のパスティーシュとしても愉しめるところがとても素敵!
昔の人の 食材に対する知識と理解、お料理の知恵も素晴らしく、また、ハドスン夫人が、実在の料理研究家 アグネス・バーサ・マーシャル夫人の熱心な読者だったという設定もユニークに効いていて、時代を超えて、お料理好きな皆さんの心も揺さぶらずにはいられない1册かと思います♪
それにしても、ホームズ氏にレパートリーが少ないとあてこすりを言われたことがあったからでしょうか( ! )…ハドスン夫人のお料理のレパートリーといったら、すごいです!
カテゴリーは、 「朝食」「スープ」「魚料理」「鶏と禽獣肉のお料理」「肉料理」「臓物料理」「野菜料理」「チーズ料理」「食後のお菓子」「おやつ」「お口直し」「お飲みもの」「ジャムや漬物」と紹介されていますが、
ホームズ氏はもちろん、結婚後も頻繁にホームズ家で食事をしていたワトソン氏の大好物や、体調や仕事の忙しさに合わせたメニュー、出先で食べるのにぴったりなお弁当メニュー、体調を崩した時のメニュー、また、“ベイカーストリート・イレギュラーズ”の少年たち用のメニューや、捜査でベーカー街を訪れるスコットランドヤードの警官たち向けのメニュー etc... 多い来客向けにいつどんな時にも、どんな人にも対応でき、節約メニューもあったりと、まさに台所を預かる料理人の鏡!愛情もたっぷりです.:*・゜
お料理の紹介は写真はなく文章とレシピのみですが、ホームズ氏が食卓で披露してくれたというお料理の来歴や食材についての豆知識など蘊蓄もいっぱいで、とても読みごたえがあります!
他、基本のソースなどが紹介された「知っておきたいあれこれ」、『ビートン夫人の家事の本』に倣った「サラ・ハドスンの家事のヒント集」、著者と訳者によるとても丁寧な「ご注意」(食材やお料理名、調理器具の説明、登場人物の紹介など)も愉しめます♪
下記で盛りだくさんのメニューをほんの一例ですがご紹介していきますね。
ヴィクトリア朝時代のホームズ家の食卓に思いを馳せて…
どうぞご堪能ください.:*・゜
2012年3月に、朝日文庫より文庫版が上梓されています
いずれも、出版社品切れ または絶版 となっています >2023年12月現在
「カフェエイト」さん *著
『VEGE BOOK 3』から…ゴールデンデリシャスと赤ワインのジェラートを作ってみました♪