食と暮らしの古本屋 eclipse plus

印象派の巨匠クロード・モネ氏の「レシピ・ノート」…その発見は、かねてよりモネ氏の食卓に思いを馳せてらっしゃったというジョエル・ロブション氏の“レシピの脚色への参加”という愉しみが加えられ、本国フランスで2000年に上梓されました。

こちらはその邦訳版…2004年に展観された「パリ / マルモッタン美術館展」に併せ、パークホテル東京「ガストロノミー フランセーズ タテル ヨシノ」で再現コースも披露された吉野建さんが監訳されています。

上品で落ち着いた佇まいの本のページを辿ると、そこに拡がるのはモネ氏が晩年およそ30年という長い歳月を暮らしたジヴェルニーの館…連作「睡蓮」が描かれた美しい庭、ジャポニスムへの傾倒が伺えるダイニング etc... そこかしこに 当時のレシピが再現された美しいお料理の数々が並んでいて、まるで美味しいシーンでジヴェルニーの館での暮らしを辿ることができる写真集のよう.:*・゜

もちろんレシピも充実で、モネ氏の暮らしや人柄を偲ばせるエピソードが添えられていたり、セザンヌ氏、マラルメ氏 etc... 錚々たる友人たちと交換したレシピを見つけることができたりするのも愉しいところ♪
また、嬉しいことに「吉野メモ」も添えられていて（デザートは成田一世氏が担当とのこと）、ルセットの解説や、吉野氏お薦めのアレンジやいただき方などを教えてもらえます！

豊かな食卓、ゆったりとした暮らしに想いを馳せて…
どうぞお愉しみください.:*・゜

• 日常の食卓　睡蓮と産地名のついた野菜と鶏小屋
  • ポタージュ・フォンタンジュ　☆
  • ニンニク・スープ
  • リヨン風ポーチドエッグ　☆
  • 鱈のブイヤベース（セザンヌ風）
  • 若鶏の赤ワイン煮込み
  • 子牛のオリーブ風
  • 牛テールのオシュポ（マルゲリー）
  • 桃のクルート
  • プルーン・ジャム　etc...

• お茶の時間　鮮やかでゆるやかなジヴェルニーの庭で
  • はちみつクッキー
  • スコーン
  • ジェノバ風パン　etc...

• 狩りの食事　かごいっぱいのきのことジビエ
  • ボルドー風キノコ
  • アンズタケのレシピ（マラルメ）
  • ビーフ・パテ
  • うさぎのポティーヌ
  • 山ウズラのキャベツ添え　☆
  • 子鹿のバラの実添え
  • クラフティ　etc...

• 日曜日のテーブル　モネの愛したクロムイエロー
  • カワカマスの白バターソース
  • シタビラメのノルマンディー風
  • ビーフ・ア・ラ・モード（マーサ・バトラー）
  • 桃のブールダルー
  • ガトー・ヴェール・ヴェール　etc...

• クリスマスのランチ　古き良き時間の復活を祝う
  • トリュフ入りスクランブルドエッグ
  • オマールのアメリケーヌ風　☆
  • シャポン・ファルシ
  • クリスマス・プディング / プディング用ソース　☆
  • バナナ・アイスクリーム
  • 栗のガトー　etc...

• 序文*ジョエル・ロブション
• 解説*結城昌子
• 料理ジャンル別索引もあります！

• ☆印は、吉野建さんも独自に再現され、レストランで提供（巻頭でお料理の写真を愉しめます）
• 最後に（　）となっているのは友人と交換したレシピです