指輪の猫

指輪の猫

サンリオ
熊井明子 *文
宇野亜喜良 *挿画
(株)ドム *デザイン
1979年2月初版 / 18×16 / 79p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜ef19-t-1 ]

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孤独で夢見がちな少女が、ある日、道に迷って通りかかった西洋骨董店のショウ・ウィンドウで心惹かれた紫水晶の指輪…その指輪の中には、なんだか懐かしい風景と一匹の猫が佇んでいました。
左手の薬指にぴったりだったら指輪をあげると店主に言われ、試してみると、まるで指輪が少女を選んだかのようにぴったり…!

そして、指輪の持ち主になってからというもの、毎日1つ“サプライズ”が起きたり、心打ち明けられる素敵な“腹心の友”ができたり…少女の毎日はどんどん明るく楽しくなっていって…!

指輪の中の猫に誘われ導かれるように、指輪の秘密が明らかになっていくドラマチックな展開もさることながら、幸せを数え始めた少女の気持ちがどんどん幸せの連鎖を呼ぶようになる過程がとても素敵♪

心の持ち方次第でどれだけだって人生良くなるよ、自分の心も周りの人の心も愛で満たして生きてねと、人生の先輩である熊井明子さんがそっと教えてくれるような、心温まる読み心地です。

あとがきに、愛猫マイマイを亡くした悲しみから書き始めた物語とありますが、マイマイの物語を書くことで悲しみに暮れる熊井さんがなぐさめられ救われた、そんなエッセンスもまた、心をふんわり温めてくれるような不思議な読後感の一因かもしれません。

ページを彩るスモーキーな色合いが素敵な宇野亜喜良さんのイラストも、なんともいえずロマンティックで、うっとりしてしまいます。

素敵な恋の物語でもありますよ♪

少女が指輪を手にしたことで幸せの連鎖が始まったように、この『指輪の猫』を手にした方にも、幸せなことがたくさん起こりますように願いを込めてお届けいたします。
どうぞご堪能ください!

Information

「フェアレディ」に掲載された短篇が、長いお話に書き改められ上梓された1冊です。

出版社品切れ または絶版 となっていますた >2018年5月現在

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