食と暮らしの古本屋 eclipse plus

朝の５時、小さなムーミントロールが、暗い森の中をひとりぼっちで歩いています。牛乳屋さんからのおつかいの帰りなのです。
やっとお陽さまが照って嬉しくなったムーミンが一休みしていると、ミムラねえさんが泣いています。ちびのミイがいなくなってしまったのです！
ムーミンとミムラねえさんは、ミイを探しに出掛けますが…！

トーベ・ヤンソンさんが初めて子ども向けに描いた絵本です♪
心細くなってしまうような最初のシーンから一変！冒険が始まって、「それから どうなるの？」と、ページをめくる読者はわくわくしますが、ムーミンは一刻も早くママの元に帰りたい様子！
ちょっとがっかりなことも、ママの機転でなんでもなくなるラストが素敵です♪

また、こちらの絵本は、読者がページの指定の場所を切り抜いたり、絵を描き込んだりする参加型の仕掛け絵本となっているところも愉しい♪

日本で放映されていたアニメーションの色遣いとは異なる、シックで斬新な色遣いに彩られたイラストも素敵ですので、どうぞご堪能ください.:*・゜

★こちらの「世界の絵本」版と、「トーベ＝ヤンソンのムーミン絵本」版の違いについて

「トーベ＝ヤンソンのムーミン絵本」版は、本体表紙に円状の穴が開いていて、最初と最後のページが省略されていて、切り取るところ（切り取り線）も少ないです。
「世界の絵本」版は右開き、「トーベ＝ヤンソンのムーミン絵本」版は左開きで、左右ページが反転しています。色の発色、翻訳も異なります。

とてもさびしがりやなのに、人見知りで、いつもひとりぼっちのクニットは、ある日、衝動的に旅に出ます。
どんどん歩いて、みんなが集ういろいろな場所へ行きますが、さびしさは募るばかり……。

悲しくなったクニットが独りで海へ出掛けると、浜辺に流れ着いたびんの中に、お手紙が入っています。クニットと同じくさびしい思いをしている女の子からのお手紙です！
“いっぺんに、ゆうきがあふれてきて、力強い、楽しい気分になった”クニットは、女の子を探しに出掛けますが…！

幼い読者に語りかけるような文章がとても優しい、素敵なお話です♪
勇気を出して女の子を助け出したものの、いざふたりきりになるとお話することができなくなってしまったクニットのかわりに、読者に、クニットの気持ちをお手紙に書いて女の子に教えてあげて…と、便せんの付録が挟み込まれているという趣向付き♪ヤンソンさんの遊び心と優しい気持ちが溢れています.:*・゜

シックで斬新な色遣いのイラストもとっても素敵です。
どうぞご堪能ください.:*・゜