「猫のヤーコプ」シリーズ

「猫のヤーコプ」は、猫好きの同志トーマス・ヘルトナー氏とスヴェン・ハルトマン氏のコンビによって産み出されたお茶目猫♪゛
シリーズも5册を数える、スイスの絵本です。

ページを辿ると、もう顔がニコニコせずにはいられない…。ヤーコプったら、本当になんてかわいいの!!!

お話は、チビ猫ヤーコプが、“ヒゲもじゃ人間”にもらわれていくところから始まります。
初めは、不安で心細かったヤーコプ、でも、やさしくなでられているうちに、ヒゲもじゃを受け入れ、「“ぼくの仲間”にしてやろう」という気持ちに( ! )。
そして始まった、ヤーコプと“ぼくの仲間・あいつ”の素敵な生活…♪

絵はなんともチャーミングで、落ち着いた線のモノクロのペン画が主となっていますが、彩色されたカラーページもあります。安定感のある丁寧な線は、見ていてとても心地が良いです。
そしてとにかく、ヤーコプの表情がかわいくって!!
なんでこんなにかわいいのか…眺めるたびに理由を考えるのですが、やはりその秘密はまゆげが描かれているところにあるのでは?と想います。

文章は、ヤーコプの1人称で語られていて、そのユニークな語り口が、絵と共にニコニコを誘う最大の魅力となっています。
また、ヤーコプはネコなだけに、周りにあるものの名前が今いち分かっていないので、文章がなぞなぞみたいになっているのがとても楽しいです♪ (特に子どもは喜ぶんじゃないでしょうか!)
例えば、〈ものすごい音をあげ、ブルンと震える箱→車〉という具合。造語なんかもあります〈ピーチクボール→小鳥〉。
“いい匂いが漂ってくる小さなかわいらしいかけら”…って何だろう?~添えられた絵を見ると、なんとクッキー!~こんな風に楽しめるんですよ♪なんとも心憎いアイデアですよね!

あと、それぞれの文章の文頭がねこのしっぽみたいにふわふわしていたり、挿絵というより、コマ送りマンガ風のイラストがあったり。
カバーも凝っていて、透明のプラスチックカバーに、タイトルや訳者の犬養智子さんの言葉が印刷されていて、カバーをかけると重なる仕組み☆
お子さんはもちろんなのですが、お薦めとしてはむしろオトナ仕様な素敵絵本です♪゛

70年代終わり~80年代前半に上梓されたハードカバーの全5册シリーズ以外にも、文庫化版、さらに、2001年には新編集版も出版されていることから、 根強い人気が伺えますね☆
どうぞ皆さんも、お茶目ヤーコプとお知り合いになってくださいね!

猫のヤーコプ

猫のヤーコプ

トーマス・ヘルトナー *作
スヴェン・ハルトマン *絵
犬養智子 *訳
平野甲賀 *装幀
CBS・ソニー出版
1978.6 初版 / 29×24 / 80p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜ef-14-j-1 ]

sorry... sold out

ヤーコプシリーズ第1作です。
ヤーコプと飼い主の“あいつ” が初めて出逢ったいきさつと、ふたり(1人と1匹?)の愉快な日々を、お茶目ヤーコプのなぞなぞ調*ユニークな語り口で楽しめます♪

ヤーコプによると、“あいつ”の第一印象は“口のまわりヒゲもじゃ人間”( ! )で、なで方が上手かったことから“ぼくの仲間”と認めてあげて“しつけ”ていくことにしたそう( ! )。
でも、人間の側から見ると、ヤーコプのいたずらっ子ぶりといったらもうものすごく、飼い主である“あいつ”に思わず同情してしまいます…。

絵と文から成るページとは別に、ヤーコプの観察スケッチのようなページが充実しているのも、この巻の楽しいところ♪例えば、ヤーコプがクッションでまどろんでいたり、雪だるまを作っていたり、いたずらをしたりする様子がコマ送りマンガ風に描かれているのですが、これがまたなんともいえず可愛らしいのです☆

すこしくらい( !? )のいたずらも可愛いものよ、と読後はヤーコプの味方になってしまう!チビの子猫の頃のヤーコプです♪

猫のヤーコプ
安心…
猫のヤーコプ
毛糸で遊んでいたら絡まっちゃった!

猫のヤーコプのすてきな世界

猫のヤーコプのすてきな世界

トーマス・ヘルトナー *作
スヴェン・ハルトマン *絵
犬養智子 *訳
平野甲賀 *装幀
CBS・ソニー出版
1978年7月初版 / 29×24 / 80p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜ef-14-j-2 ]

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ヤーコプと“あいつ”が暮し始めてから、1年が経ちました。
季節はちょうど春!すばらしくあたたかくなって、ピーチクボールがぐんと増え、木には小さな緑の点々が…!イースターも迎えますが、ヤーコプくん、それとは知らず、またひどいいたずらをしでかして、“あいつ”を困らせていますよ( ! )。

ヤーコプもちょっと大きくなって、初めて街に出て歩いてみたり、車でピクニックに出掛けてみたり!

一方、飼い主の“あいつ”の様子が変です。どうやら、恋患いの様子。

春~冬、1年を通しての四季が、ヤーコプの新鮮な視点を通して楽しめるのも嬉しいヤーコプシリーズ第2作です。

猫のヤーコプのすてきな世界
これと話すと“あいつ”が変になるから、大きらい!
猫のヤーコプのすてきな世界
じゃましちゃえい!!

猫のヤーコプの恋

猫のヤーコプの恋

トーマス・ヘルトナー *作
スヴェン・ハルトマン *絵
犬養智子 *訳
平野甲賀 *装幀
CBS・ソニー出版
1978初版・同年2刷 / 29×24 / 80p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜ef-14-j-3 ]

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“あいつ”の恋患いは、どうやら失恋に終わったよう…。
でも、また新しい“髪なが人間”( ! )がやって来るようになってから、陽気になって、あらゆるつぼにすてきな花をさしたり、ピーチクボールみたいな音をたてるようになって…♪(←多分、口笛のことですね)

新しい“髪なが人間”ギーリアは、やがて、家で一緒に暮すようになります。
ヤーコプは、“あいつ”の関心が以前ほど自分に向かなくなってイライラ…仲良しの2人に嫉妬したり、かと思えば2人の行動を不思議がったり心配したり☆

そんな日々の中、どうやらギーリアが妊娠!家に赤ちゃんがやって来ます。
ヤーコプにも、恋の予感、そして、大勢のかわいらしい家族ができて!!

微笑ましいお話に、かわいらしいイラスト満載の、シリーズ第3作です♪

猫のヤーコプの恋
「キミだれ?」ある日、ヤーコプは、屋根の上で猫の女の子に出逢います

猫のヤーコプ うちあけばなし

猫のヤーコプ うちあけばなし

トーマス・ヘルトナー *作
スヴェン・ハルトマン *絵
犬養智子 *訳
平野甲賀 *装幀
CBS・ソニー出版
1979初版・1981.3刷 / 29×24 / 80p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜ef-14-j-4 ]

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こちら第4作は、前作の続きというよりは、タイトル通り、ヤーコプの‘うちあけばなし’。

“あいつ”をどんな風に起こしてあげるか(あるいは、どんな風に寝起きを邪魔するか)から始まり、“あいつ”の歯磨きなどみだしなみ、おひるご飯、お仕事風景~夜の様子に至るまで、ふたりの1日の様子を、多分に勘違いも含めたいつものヤーコプ口調で報告してくれます♪

生活の中で使う文明の利器の説明が多いので、なぞなぞ的文章も冴え渡っていますし、コマ送りマンガ風のイラストが盛り沢山なのも、楽しいところ♪゛
そうそう、ヤーコプが、“あいつ”を真似て、即席画伯になって活躍するページもありますよ!どうぞお楽しみに!!

猫のヤーコプ うちあけばなし
ピーチク毛皮( ! )と戯れ中♪
猫のヤーコプ うちあけばなし
なにを書こうかな~*

猫のヤーコプ 魔法と子ねこ

猫のヤーコプ 魔法と子ねこ

トーマス・ヘルトナー *作
スヴェン・ハルトマン *絵
犬養智子 *訳
平野甲賀 *装幀
CBS・ソニー出版
1982.4 初版 / 29×24 / 80p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜ef-14-j-5 ]

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1人と1匹で始まった“あいつ”とヤーコプの生活ですが、今では、“あいつ”と奥さんと赤ちゃん、ヤーコプとメスネコと4匹の子猫たちという大所帯となりました!
さらに、ヤーコプ一家が目を閉じると何故か頭の中に現れる不思議猫・ファルゴンという神秘的なキャラクターも新しく加わり、お話は、ちょこっと時空を越えて、SFチックに…!?

また、この第5作では、ヤーコプに一番似ている子猫「ニャコロン」が大活躍するのですが、この子がまた可愛いです♪

これでヤーコプのお話も最後と思うとちょっと寂しい気持ちになりますが、ページを辿ればいつでも会えるところが、絵本の素敵なところ♪
気分に合わせて、またぜひシリーズを読み返してみて下さいね!

猫のヤーコプ 魔法と子ねこ
この子がニャコロン☆
猫のヤーコプ 魔法と子ねこ
バイバイ!

猫のヤーコプのすてきな一年

猫のヤーコプのすてきな一年

トーマス・ヘルトナー *作
スヴェン・ハルトマン *絵
森山恵美 *訳
イーリス・マードゥル&ジャネッテ・リュエク *アイデア
ベッティーナ・デュランディ *彩色
リュエディ・ヒューリマン *デザイン
メイツ出版
2001.12 初版 / 29×24 / 100p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜ef-14-j-6 ]

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2001年に出版された新編集版…とはいっても、エイプリル出版(CBS・ソニー出版)から出ていた5册シリーズを再編集したものではなく、文章も絵も新しく寄せられている感じです♪

1月~12月まで、月ごとにヤーコプと“あいつ”の生活を楽しめる趣向☆
設定としては、5册シリーズの後日談という印象ですが、ヤーコプと“あいつ”ふたりのお話がほとんどなので、番外編と言った方が良いかもしれません!

文章は、ちょっと教訓っぽいニュアンスがあるかな~と思いますが、なぞなぞ調語り口は健在♪
イラストは、5册シリーズに慣れている眼には詰め込み過ぎ!?というくらい数が多く、また、コマ送りマンガ風のイラストページが大充実!カラーページも多く、全体的にパステルカラーの雰囲気が漂う和み本となっていますよ☆

猫のヤーコプのすてきな一年
やっぱりかわいい!!!

文庫版

猫のヤーコプ*シリーズは、なんと文庫化もされています♪
内容は、素晴らしいことに、全く一緒!(イラストの場所が前後したり、カラーページが時々モノクロになっていたりという違いはあります☆)

文庫だと持ち歩けるので、嬉しいですね♪

猫のヤーコプの誕生

猫のヤーコプの誕生

トーマス・ヘルトナー *作
スヴェン・ハルトマン *絵
犬養智子 *訳
吉冨浩 *装幀
CBS・ソニー出版
1984.10 初版 / 文庫サイズ / 127p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜ef-14-j-7 ]
★ハードカバー版『猫のヤーコプ』が文庫化されています♪

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猫のヤーコプの大恋愛

猫のヤーコプの大恋愛

トーマス・ヘルトナー *作
スヴェン・ハルトマン *絵
犬養智子 *訳
吉冨浩 *装幀
CBS・ソニー出版
1984.10 初版 / 文庫サイズ / 127p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜ef-14-j-8 ]
★ハードカバー版『猫のヤーコプの恋』が文庫化されています♪

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Information

出版社品切れ または絶版 となっています >2018年6月現在

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