食と暮らしの古本屋 eclipse plus

こちらは、右ページからはじまりはじまり、最後のページで本をくるっとひっくりかえして、今度は左ページだけを読んで戻るというユニークな構成！
“かえりみちのある”楽しいしかけ絵本です。

ある日、たんすのかげからおかねを見つけたおばあさん、早速こぶたのぶうぶうを買ったのはいいけれど、なかなか言うことを聞いてくれず柵の中へ入ってくれません。 途方にくれたおばあさん、誰か手伝ってくれないかなと、とっとこ歩いていきますと…。

この絵本のしかけはその読み方、まず右ページだけを見ながらページをめくっていきます。おばあさんは願いをかなえてくれそうな物や動物達に次々と出会っていきますが、みんな言うことを聞いてくれません。
けれど、ミルクが飲みたいな～という猫に出会い、ほしくさをくれたらミルクをあげてもいいな～という牛に出会い、なんとほしくさは簡単に手に入ります！

さあ、ここからが帰り道！
→→本を上下反対にくるっとひっくり返して、今度は反対に描かれている左ページを読んでいきます。
すると、ほしくさを食べた牛は猫にミルクをあげ、ミルクをもらった猫は……と、これまで来た道で出会った物や動物たちが‘わらしべ長者’風に次々とつながっていって大活躍！見事ぶうぶうを柵の中へ入れることができますよ♪

与田準一さんによる文章はテンポ良く軽妙で、登場人物たちの名前が擬音語になっていて活き活きとした言葉のお勉強なんかもできたりと、楽しいかぎり♪
文字色も左右のページで違っていたり、文字の大きさにも盛り上がりのシーンで変化があったりと凝っています。

また、絵は杉浦範茂さん独特の色使いがなんとも鮮やか！登場人物たちの豊かな表情にも、どうぞご注目くださいね。

そしてやっぱり、この絵本の楽しいところは、なんといってもスピード感ー☆
帰り道は特に、夢中でページをめくってしまうこと請け合いですので、どうぞお楽しみに！

右ページからはじまりはじまり、最後のページで本をくるっとひっくりかえして、今度は左ページだけを読んで戻ります。ユニークな構成の“かえりみちのある” 絵本。