うたがみえる きこえるよ

うたがみえる きこえるよ

エリック=カール *作
森比左志 *訳
偕成社
1981年12月初版 / 29×22 / 31p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜ef45-4 ]

shopへ行く

黒一色のページから、黒色で描かれたヴァイオリン奏者が現れ、お客さんに挨拶を述べ、一礼をしてヴァイオリンを弾き始めます。

奏でられた音は、さまざまな色彩を湛え、雫のように空気中に拡がって、弾け、ページを辿るごとに、月、太陽、大地、海、海洋生物、火、球根、花... いろいろな色や形が現れて.:*・゜
ラスト、演奏を終えた奏者は、色とりどりの美しい色彩に満たされて退場します。

ヴァイオリン奏者による最初のご挨拶以外、一切ことばのない絵本♪
音を視覚化するという斬新で素敵な発想が楽しくて、コラージュの美しさにただただ酔いしれているうちに、心に豊かな色彩と音楽が溢れてくるような1冊です.:*・゜

最後に添えられたあとがきで、エリック・カールさんは、“この本は、受け手によって様ざまに解釈できます。(中略)この絵本は、音楽だけを描いているのではありません。絵、詩、踊り、音楽、成長、悲しみ、幸福、水、火、希望などー人生が形成されているものそれぞれは、すべてがどこかで触れあい、からみあい、とけあって、成長し、おとろえ、生き死んでいくのです。演奏を終えたバイオリニストは、芸術―人生そのものを経験したのです。”というメッセージを添えてらっしゃるので、天池創造や、生けとし生けるものの生の尊さ、芸術の昇華など、深読みもできそう♪

ちなみに、エリック・カールさんは、この絵本を子どもたちに紹介する時、まずスライドで音楽なしに絵本を見せてから、次に、モーツァルトの「カッサシオンK63ト長調」をバックに流して見せるそう.:*・゜(あとがきでは、ヴァイオリンコンチェルトとあるのですが、ケッヘル番号から鑑みると、5楽章のヴァイオリンのソロが該当するようです)
絵本に合いそうなお気に入りの音楽を愉しみながら、ページを辿るのもまた一興かもしれません♪

“NO MUSIC, NO LIFE.”という有名なキャッチコピー然り、音楽が、どれほど人生、そして世界を美しく豊かなものにしてくれているかに想いを馳せて、どうぞご堪能ください.:*・゜

Information

ただいま流通中です >2019年5月現在

Menu

食 food
暮らし life
エトセトラ etc
料理、食にまつわる雑誌バックナンバー 暮らしの雑誌バックナンバー 特集の本棚index 著者別本棚index
お家で眠っている本たちお譲りください ご連絡のとれないお客さまへ
    

Blog

ブログ「Proof of the pudding」へ

「カフェエイト」さん *著
『VEGE BOOK 3』から…ゴールデンデリシャスと赤ワインのジェラートを作ってみました♪

続きを読む