食と暮らしの古本屋 eclipse plus

『ポーの一族』『トーマの心臓』など、繊細な感覚で、独自の世界を展開し続けている萩尾望都さんのイラストやインタビュー、エッセイなどが収められている１册です。

詩とイラスト「なつのうみ」「約束」、カラーイラストもきれいな小さな物語「ドドおばさんがやってくる」、少年に訪れる出会いと別れをしっとり描いた物語「湖畔にて　エーリク　十四と半分の年の夏」、萩尾望都さんに伊東杏里さんがインタビュー ( !! ) 「対談*時に閉じこめられた論舞」（約40P）、線描が美しい「スケッチ帖　黄昏のなかの銀の髪」、学生時代のアルバイト、愛猫、友達、表現などについて綴った「エッセイ*月の夜　牧神は笛を吹く」など…。

巻末には３ページ、子供時代からの写真を紹介している「アルバム*はるかなる日々」も♪

エッセイから漂ってくるのは、素晴らしい作品を描く人！というイメージを覆すことのない‘品の良さ’。
「ホットコーヒーの話」と「小ギツネの話」がとっても素敵です♪

こちらは、萩尾望都さんによる童話が愉しめる、珍しくも贅沢な童話集.:*・゜

カバー表紙袖にある説明によると、“少女期の多感な感性から紡ぎだされた萩尾望都の世界の原点” とありますので、漫画家としてデビューされる前に書き溜められていた作品たちかもしれません。

若き日のお父様とお母様の物語に題材を得たという 表題作の「月夜のバイオリン」を始め、 『とってもしあわせ モトちゃん』 に登場する モトちゃんとおぼしき“オバケ”が登場するトリッポンシリーズ、日本昔話風の語り口から始まる作品や、クリスマスモチーフの作品 etc... 21編の童話が愉しめる他、5作品タイトルが付けられたイラスト作品も愉しめます。

童話作品のうち 3編はカラー挿絵で彩られ、他の作品にもモノクロの挿絵が添えられているので、目にも嬉しい読み心地.:*・゜

なお、1976年7月に オリオン出版から 『月夜のバイオリン - 萩尾望都 童話の世界』という本が上梓されていますが、こちらは 17編の童話が収録されているようです(新書館のフォアレディース版で 9編が加えられた形です)。

下記で収録されている童話などのタイトルをご紹介していきますね。
どうぞご堪能ください.:*・゜

• 童話作品
  • なきむしクラウン
  • 花々に住む子供
  • 月夜のバイオリン
  • トリッポンのカエル
  • トリッポンとオバケ
  • トリッポンと王様
  • 花のお茶会
  • 人形の館
  • 食肉花
  • オルゴール
  • 北の庭
  • 賞子の作文
  • 銀河
  • 地球よいとこ一度はおいで
  • ふんがも
  • お菓子お化け
  • 静かな湖畔
  • 銀の船と青い海
  • ハピーオニオンスープ
  • イギリスからの手紙
  • アフリカの草原

• イラスト作品
  • 森へゆきましょう娘さん
  • 森の水車
  • ピクニック
  • アルプス一万尺
  • 線路はつづくよ

雑誌「ペーパームーン」誌上で公募された‘イラストレーションストーリー’や‘イラストポエム’の入選作をまとめた「あなたの詩集 」のコミック・イラスト絵本版です。

巻末には、寺山修司さん、萩尾望都さんによる選評対談も☆