寺山修司抒情シリーズ

寺山修司さんの文章に、宇野亜喜良さんの装幀・装画!
フォアレディースシリーズの中でも特にキラキラ度の高い素敵なシリーズです。

また、シリーズ第1弾でもある『ひとりぼっちのあなたに』は、フォアレディースシリーズの記念すべき創刊号でもあります。
その『ひとりぼっちのあなたに』の最後に、まるで照れ隠しのようにそっと添えられた「読まなくてもいいあとがき」には、次のような寺山修司さんの言葉があります。
“この本に収めた感傷的なぼくのエッセイやコントは、今読み返してみると、ぼく自身の実生活とは、かなりかけ離れてしまっていることに気づく。今更ながら、気恥ずかしいことを書いたものだと思う。 (中略) 恐らく、何冊かのぼくの著作の中で、この一冊だけは、特別なものだということになるだろう。” “だが、ぼくはこの本に愛着がある。”

やはり創刊当時は寺山修司さんの中でも、少女向けのこの本は他の著作とは違った趣きの特別な1册だったようです。ただ、その‘特別’な1册が、その後シリーズとして8册まで上梓されるに至ったのは、やはり読者の少女たちの要望に答えてだったのでしょうか。

内容を見ても、寺山修司さんの作品はもちろんのこと、これから‘レディー’としての教養を身につけていきたいと願う少女たち、そして好奇心や未知の事柄に対する憧れでいっぱいの少女たちが胸を踊らせたであろう、さまざまな作家や書物、それから古今東西の引用がそこかしこにちりばめられていて、ドキドキするような読み心地。
また、お勉強と感じさせないよう趣向で、文学作品やギリシア神話、映画や古典などを学べるコーナーがあったりと、1册1册、寺山さんがいかに少女たちの心をいろんな意味で育み、拡げることに喜びと楽しみをもってこのシリーズに臨むようになっていったのかが、窺えるようです。

メルヘンや短歌や詩やエッセイ、さまざまに趣向を凝らしたコーナーが鏤められた、60年代~70年代の少女たちが夢中になったのも頷ける素敵な本たち!
本棚の隅にそっと、だけどずらっと忍ばせて、気分によって読み返したくなるシリーズです。

ひとりぼっちのあなたに

ひとりぼっちのあなたに

寺山修司 *著者
宇野亜喜良 *装幀*挿画
新書館
1965初版・1968.21刷 / 17×16 / 190p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜ef3-1 ]
★2004年に復刻された『フォアレディース 思い出復刻版』にも収められています。

寺山修司さんが29才の時に上梓された、フォアレディースシリーズの創刊1册めでもある「寺山修司抒情シリーズ1」です。

まずは「自己紹介」として、‘海について’語った27才までの回顧録、
山田太一氏との書簡を交えた‘十八才の日記’、
短歌で綴る恋人との幸福なエピソード‘映子をみつめる’、
‘霧に全部話した’‘二重奏’‘煙草の益について’‘思い出盗まれた’を収めた「感傷的な四つの恋の物語」、
接吻学の“思いつき講義”など楽しいユウモアいっぱいの「ポケットに入るくらいの小さな恋愛論」、
「幸福についての七つの詩」、
“寺山修司の「恋愛論」をかかえ”恋を試みる(!)女の子の試行錯誤を描いたお話「〈町の散文詩〉あなたが風船をとばすとき」、
サマータイム、ケ・セラセラ、ハッシャバイなど「古いレコードを聴きながら書いた詩物語」など…。
最後には、まるで照れ隠しのように「読まなくてもいいあとがき」もそっと添えられています。

また、各章タイトルページを彩る宇野亜喜良さんの物憂げなペン画*イラストも、それぞれ2ページ見開きという豪華さでうっとり!

薄いピンク色の表紙に、紫色の見返し…装幀だってやっぱりとっても素敵な、記念すべき1册です☆

Information

1983年に「寺山修司青春作品集」、1994年に「寺山修司メルヘン全集」の1冊として上梓されています。
また、2004年5月に、「思い出復刻版」の1冊として、函入りセットで上梓され、ただいま流通中です >2018年5月現在

さよならの城

さよならの城

寺山修司 *著
宇野亜喜良 *装*挿画
新書館
1966初版・1972.57版 / 17×16 / 181p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜ef3-7 ]
★2004年に復刻された『フォアレディース 思い出復刻版』にも収められています。

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寺山修司さん×宇野亜喜良さんという、これ以上ない素敵さで贈られた「寺山修司抒情シリーズ2」です。

「船の中で書いた物語」はメルヘンチックな小作品たち。
「テーブルの上の二つの小さな恋愛論」では、‘ジュニアのためのボーイフレンド運転免許書あげます’なんていう恋愛初級者の為の(!)ユーモアあふれる恋愛論や‘さよならの言い方’という大人向けの恋愛論が載ってます。
「あなたのための贈り物」では、寺山修司さんがお気に入りの詩や文章をコメント付きで紹介。宇野亜喜良さんがお気に入りの花、写真、絵をこれまたコメント付きで紹介しています。
「センチメンタル・ジャーニー」では寺山修司さんのエッセイが読めます。
巻末にはそれぞれ寺山さんと宇野さんについての小辞典付き!

カットは全部モノクロですが、1ページ、トランプを貼りつけた形でカラーのページがあります。

Information

1983年に「寺山修司青春作品集」、1994年に「寺山修司メルヘン全集」の1冊として上梓されています。
また、2004年5月に、「思い出復刻版」の1冊として、函入りセットで上梓され、ただいま流通中です >2018年5月現在

はだしの恋唄

はだしの恋唄

寺山修司 *著者
宇野亜喜良 *装幀・挿画
新書館
1967初版・1969.29刷 / 17×16 / 202p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜ef3-11-1 ]
★2004年に復刻された『フォアレディース 思い出復刻版』にも収められています。

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はだしの恋唄

寺山修司 *著者
宇野亜喜良 *装幀・挿画
新書館
1973新装版初版・1976.3刷 / 17×16 / 202p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜ef3-11-n ]
★新装版です。

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寺山修司さん×宇野亜喜良さんという、これ以上ない素敵さで贈られた「寺山修司抒情シリーズ3」です。

まずは、“星を見るたのしみのなかった暗い夜に書いた,ぼくのための童話集”「星のない夜のメルヘン」、
“大学時代,夏休みのひまにまかせて書いた”三つの「詩物語=はだしの恋唄」、
十九才の寺山修司氏と二十才の山田太一氏が交わした往復書簡から成る「十九才」、
“?をじっと見つめているうちに” 思いついたというかわいらしい小さなメルヘン「バラード=樅の木と話した」、
例えば‘自分の生活に疲れたら’という症状には入沢康夫氏の ‘キラキラヒカル’を、といった具合に“詩によって心の病気を治癒する”(!) というユニークな「あなたのための人生処方詩集」、
宇野亜喜良さんなどと作った‘人形の家’という人形劇一座のために書いたアンデルセンのお話をもとにした台本を、ペーパー・シアター仕立てにした「人形劇=人魚姫抄」など…。
巻末には、「詩人の日記」「イラストレーターの日記」として寺山・宇野両氏のステキな日常や交友関係が綴られていて必見です。

また、ビジュアル的にも、宇野さんのユニークなペン画*イラストが彩る楽しい目次ページ、そしてモノクロームの鉛筆画が8葉、他のページより上等な白い紙に描かれ挿入されていたりと、嬉しいお楽しみいっぱいとなっています!

Information

1983年に「寺山修司青春作品集」、1994年に「寺山修司メルヘン全集」の1冊として上梓されています。
また、2004年5月に、「思い出復刻版」の1冊として、函入りセットで上梓され、ただいま流通中です >2018年5月現在

愛さないの愛せないの

愛さないの愛せないの

寺山修司 *著者
宇野亜喜良 *アートディレクト*挿画
沢渡朔 *写真
新書館
1968初版・1971.35版 / 17×15.5 / 218p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜ef3-16 ]

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寺山修司さん×宇野亜喜良さんという、これ以上ない素敵さで贈られた「寺山修司抒情シリーズ4」です。

まずは、真珠、ダイヤモンド、ガーネットなど宝石をモチーフにした詩から成る「宝石館」、
星をモチーフに描かれたしみじみとした趣きの6つのメルヘン「小さな星に腰かけて書いた物語」、
‘みずえ’という名の架空の少女を恋人にして、ことば遊びで綴った7篇の詩で創った「ことばの城」、
ダフニスとクローエ、ピエールとリュース、ロミオとジュリエットなど、文学作品のなかでの恋人同士たちの初めてのキスの場面を引用した「キスキス」、
15才から19才まで日記代わりに綴った短歌を集めた「少年歌集」、
骸骨画ばかりを描くジェームズ・エンソル(アンソール)に捧げられた“洗いたての魂が生みだしたとても清潔な”4つの短いメルヘン「屋根裏の童話」、
12篇の詩を収めた「愛さないの愛せないの」など。

‘ひどく短いまえがき’にあるように“若い恋人たちのためのアラビアンナイト”風な、夜眠る前に少しづつ読んでいきたいような作品集となっています。

また、アクアブルー色のページに、沢渡朔氏のフォトと宇野亜喜良氏のイラストが交互に6葉配され、挿まれているのも嬉しいところです。
なお、こちらは地の文の印刷が、なんとボルドー色!なんだか新鮮です。

Information

1984年に「寺山修司青春作品集」、1994年に「寺山修司メルヘン全集」、2000年にハルキ文庫の1冊として上梓されていますが、出版社品切れ または絶版 となっています >2018年5月現在

時には母のない子のように

時には母のない子のように

寺山修司 *著者
宇野亜喜良 *表紙*イラストレーション
新書館
1969初版・1976.9刷 / 17×16 / 178p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜ef3-26 ]

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寺山修司さん×宇野亜喜良さんという、これ以上ない素敵さで贈られた「寺山修司抒情シリーズ5」です。

まずは、詩もさることながら、海辺の写真と宇野亜喜良さんのイラストの配置が絶妙に素晴らしい「七篇の詩」、
“初恋。机の抽出しの中の忘れたナイフ。夏休み。そんなとりとめもない連想”が書かせた“ほんの紅茶一杯分の長さの”恋愛論「きみが人生の時」、
薄奈々美さんが描く儚くも美しい点描画が彩りを添え、幻想と空想から創り出された不思議な時計のコレクション「時計幻想館」、
しみじみと哀しくロマンチックな優しい物語「かもめ」、
物語風エッセー!?「間奏曲 あなたが思い出を売るとき」、
“青い麦のようにおしゃべりで,ピーナッツとレーモン・ペイネの大好きなまぼろしの妹”のために書かれた「四つの愛の物語」、
お気に入りの詩を紹介し感想を綴った「愛の歌について」、
“ぼくが自分のために書いたいたずら書き”「ぼくの書きたかった四つの物語」、
つれづれなる覚え書き「便所のユリディス」、
なんだかいい話「24000回のキッス」、
“女そのものとぼく自身とのからだをめぐる叙情詩的な対話”「おまえのすべて」、
少年のメルヘン「日曜はだめよ」 など。

巻末には、寺山・宇野両氏の肖像写真入り ENCYCLOPEDIA !(こういうサービス!がまた、少女心をくすぐりますね)。
また、ビジュアル的にも、楽しい目次ページはもちろん、宇野亜喜良さんの素敵なイラストがことのほかふんだんに彩りを添えていたり、ページの色がブルー・イエロー・ピンクと楽しげだったり…嬉しい心配りいっぱいの1冊となっています。

Information

1984年に「寺山修司青春作品集」、1994年に「寺山修司メルヘン全集」の1冊として上梓されていますが、出版社品切れ または絶版 となっています >2018年5月現在

ふしあわせという名の猫

ふしあわせという名の猫

寺山修司 *著者
宇野亜喜良 *表紙*イラストレーション
新書館
1970.3 初版 / 17×16 / 151p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜ef3-31 ]

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ふしあわせという名の猫

寺山修司 *著者
宇野亜喜良 *表紙*イラストレーション
新書館
1972新装版初版・1976.4刷 / 17×16 / 152p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜ef3-31-r ]
★新装版です

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“ふしあわせという名の猫をいつもかたわらに飼っている少女たちにこの本をおくります”――こんなエピグラフが掲げられたこの本は、寺山修司さん×宇野亜喜良さんという、これ以上ない素敵さで贈られた「寺山修司抒情シリーズ6」です。

まずは、センチメンタルな‘少女のための海洋学入門’、
宝石泥棒を巡るコメディー‘片目のジャック’、
少女の甘美な憂鬱漂うメルヘン‘壜の中へ入ってゆこう’の3篇から成る「長ぐつをはいた猫のためいき」、
6篇の詩から成る「子猫の詩集」、
ピグマリオン、イカルス、パンドラ…ギリシア神話のエピソードに寄せた寺山修司氏のエッセイに、薄奈々美さんの描く点描画が幻想的な彩りを添えた「ぼくのギリシア神話」、
9篇の作品から成る「宝石詩集」、
友人ともいうべき一頭の馬、遠く遥かな故郷、死をめぐる考察など「ぼくがぼくであるときのノート」、
アルセーヌ・ルパンの知られざる真実!?―寺山氏風に味つけされたユーモアたっぷりの寸劇「ペーパー活動大写真 大怪盗ルパン」など。

巻末には寺山修司抒情シリーズ総目次もあります。

また、お楽しみのビジュアルも、楽しみながら創っていたんだろうなあと想いを馳せてしまうような…例えば猫のイラストが描かれた外国の切手をコラージュしてあったり、絵画や映画のスチール写真を配してみたり、もちろん宇野さんのイラストもちょこちょことふんだんに盛り込まれています!
あと、この本は背が縦にパステルカラーで3色になっていてとても可愛いので、どうぞご注目ください☆

Information

出版社品切れ または絶版 となっています >2018年5月現在

思いださないで

思いださないで

寺山修司 *著者
宇野亜喜良 * アートディレクト
新書館
1971.4 初版 / 17×16 / 179p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜ef3-201 ]

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寺山修司さん×宇野亜喜良さんという、これ以上ない素敵さで贈られた「寺山修司抒情シリーズ7」です。

まずは、ダフニスとクロエー、ホリーとフレッド、お露と新三郎など、フィクション~ノンフィクションまで、さまざまな恋の形を紹介した「恋人たちの城」(各扉のデザインにも注目!)、
7篇の詩から成る「小詩集 まだ思い出だった頃」、
とりとめもない空想を綴った‘夏物語’‘わが眼球譚’‘花ことばは嘘つきだ’から成る「メルヘン 海も恋する」、
宇野亜喜良さんの挿し絵たっぷり「紙芝居 便所のマリア」、
時計をモチーフに描かれた小さな物語たち「思い出の歴史」、
映画少年の“心かなしいファンレター的伝記” 「ぼくはジェームズ・ディーンのことを思い出すのが好きだ」、
“スパイダースのドラマーだった田辺昭知にたのまれて”書いた「ペーパー ミュージカル 売られたギター売られた思い出」、
“結婚をテーマにし,若い夫と妻とが一つの生活を作りあげてゆく過程を,それぞれのモノローグ体の「歌」によって構成した,組詩”に中田喜直氏作曲の楽譜が付いた「歌の本 木の匙」など。

表紙のイラスト、それから見返しには黄色にオレンジ色のハートがあしらってあるなど、ちょっとポップな遊び心ある装幀がキュートな1冊となっています!

Information

1994年に「寺山修司メルヘン全集」の1冊として上梓されていますが、出版社品切れ または絶版 となっています >2018年5月現在

人形たちの夜

人形たちの夜

寺山修司 *著者
宇野亜喜良 *アートディレクト
沢渡朔 *写真
新書館
1975.4 初版 / 17×16 / 141p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜ef3-202 ]

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“すべての少女が自動人形のように思われました 彼女たちは見えないネジ巻き仕掛けで 夜になると踊り出すのでした それを柱のかげから じっと見ているぼくは砂男 この本は ぼくのコッペリアになってくれる まだ見ぬ少女に贈ります ただし ぼくの正体は…… 悪魔です”――こんな無気味なエピグラフが掲げられたこの本は、寺山修司さん×宇野亜喜良さんという、これ以上ない素敵さで贈られた「寺山修司抒情シリーズ8」です。

まずは、詩やちいさな物語、エッセイから成る“ぼくの恋愛についてのノート”「少女のための恋愛辞典」、
薄奈々美さん描く細密な線描画が彩りを添える、断章的な手法で描かれた少女と水をめぐるシュールな6つの物語「水妖記」、
ヨーロッパ旅行の話、
チョコレットとぼくの“人知れぬ仲”の話、
“フォンフレンドを作る”など生活に彩りをそえるちょっと可笑しな提案、
愛と憎しみについての複雑な話などを語った「風見鶏がまわるよ、あの日のように」、
W・H・ハドスンの小説「緑の館」(オードリー・ヘップバーン主演で映画化された小説ですね☆)をもとに“歌手の布施明のために作ったバラードの試み”「火の鳥」、
人形をモチーフにした断片的連想集「人形あそび」など。

巻末には、巻頭のエピグラフを受けるという遊び心溢れる趣向で、あとがきとして‘ぼくの近況 悪魔のささやき’(箇条書きで趣味の話やお知らせなどを記してあるのですが、その中に、以前ご紹介したアニメーション「胡桃割り人形」についての言及があります。なんでも、シナリオを書く為、毎日のように人形を観てまわっていたので、この本のタイトルが『人形たちの夜』になってしまったとか!)

また、巻頭には9ページ*カラーで沢渡朔さんの人形写真も!

Information

出版社品切れ または絶版 となっています >2018年5月現在

フォアレディース 思い出復刻版

フォアレディース 思い出復刻版

寺山修司 *著者
宇野亜喜良 *装幀*挿画
新書館
2004.5 / 17.5×16
ページ数はそれぞれの本の紹介欄でご参照ください
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜ef3-1-set ]

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2004年5月に、上記でご紹介した『ひとりぼっちのあなたに』『さよならの城』『はだしの恋唄』の3册が「思い出復刻版」として、函入りセットで上梓されました!

フォアレディースシリーズの産みの親である 編集者・内藤三津子さんの「追憶のFor Ladies」という文章も小册子という形で添えられ、また原本に忠実な美しい復刻…ほんとうにこんなきれいな状態のFor Ladiesは、(当り前ですが)見たことがなくて、嬉しい限りです!
特に古本にこだわりのない方は、こちらでぜひどうぞ!

The key to the treasure is the treasure

わたしは二十才になりました。
わたしは今
木のテーブルの上に頬杖をついて
ぼんやりと物思いにふけっています。

子供の頃から
わたしは学校の先生にも 女大臣にも
大芸術家にもなりたいとは
思っていませんでした。
女流探検家にも
デザイナアにもなりたいとは思っていませんでした。

わたしはただ
「質問」になりたいと思っていたのです。
いつでも
なぜ?と問うことのできる質問、
決して年老いることのない、
そのみずみずしい問いかけに……

さよならの城』より

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