食と暮らしの古本屋 eclipse plus

くまくんがいかだを作っていると、りすちゃんがやってきて、いかだに乗せて！と頼みます。いいよ、ということで、いかだが出来上がると2人は早速おべんとうを持って出掛けますが、途中でいろんな動物たちに逢って、どんどんいかだの上は賑やかに！
みんなおべんとうを持ってきているので、早く食べたいなあと言いますが、くまくんにはどうやら行きたいところがあるようで…さてその場所とは？

堀内誠一さんの絵は、巧みな迷いのない線で、自然の描写がとてもきれい。川の水の流れの描写なんかも、一見何気ないようでいて、細かいところまで水の‘感じ’が出ています。動物たちもそれぞれ、洋服や帽子、リボン、眼鏡などで個性豊かに描かれていて楽しい♪

一番楽しいのは、やはりおべんとうを食べる場面でしょうか。みんなそれぞれ違うおべんとうを食べているのでついつい中身をじっくり見てしまいます（ ! ）。このおべんとうの中身は文章には出てこないので、堀内さんの楽しい創作なのかもしれませんね！
そうそう、文章に出てこないといえば、最初のページから絵にだけ登場するあるお楽しみがあります。ラストのページでみんなが仲良く食べているものですので、どうぞお見逃しなく…☆

岸田衿子さんによる文章も、擬音・擬態語が豊かに使われ、とっても朗らかで楽しい！また、それぞれ動物たちが独特の話し方をするので、誰の台詞かを当てるのも、楽しかったりしますね♪

眺めれば眺めるほどいろいろな発見がある、楽しみにあふれた絵本となっていますよ。