食と暮らしの古本屋 eclipse plus

しずかに しずかに…雪が降り積もった夜が明けて、“きょうというひの、きらきら まぶしい はじまりです”。女の子は、きょうというひの為に準備した新しい装いで、ロウソクを灯します。
雪で作ったちいさな家に、ちいさなあかり…きえないように きえないように…祈ります。
…そこかしこで、皆が、ちいさなあかりを灯して祈っています。
きょうというひの ちいさな いのりが きえないように きえないように.:*・゜

荒井良二さんが、アストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞された2005年の暮れに上梓された、美しい美しい絵本です。

皆がそこかしこで祈りをささげていたり、女の子の服装がさりげなく赤×緑でコーディネートされていたり、もみの木が配されていたりと、クリスマスの絵本のようでもありますが、大切にしたい思いが胸に灯った時、大切な思いをふんわりと暖めたい時、いつでも眺めたい感じです。

もちろん、クリスマスにもぴったり！
もともとのクリスマスの意味と伝えられてきたメッセージを考え合わせて眺めると、厳かでしんとして優しい気持ちになります。

いずれかけがえのない“きょうというひ”となる未来のためにも…
ちいさないのり、きえないように きえないように.:*・゜