アンディ・ウォーホル遺作展 CARS
読売新聞社*美術館連絡協議会
1989 / 31×26 / 140p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜ef2-7-2 ]
世界のポップアート界を代表する60年代の象徴的存在として、美術はもちろん、映画や音楽などさまざまなジャンルで作品を遺し、今なお多くの人々に影響を与え続けているアンディ・ウォーホル氏が亡くなったのは1987年2月のこと…こちらは、没後1年を経た1988年より世界巡回の形で、氏が死の直前まで取り組んでいた「CARS」シリーズを公開した企画展「アンディ・ウォーホル遺作展 CARS」の図録です。
〈CARS〉シリーズは、〈キャンベル・スープかん〉など数多くのシリーズ作品を手掛けてきたアンディ・ウォーホル氏が、ダイムラー・ベンツ社の依頼を受け制作した連作作品。
そのプロジェクトは、“ダイムラー・ベンツ社の車をもとに100年におよぶ自動車の歴史を語ろうとする試み”で、いわば“自動車デザイン100年史”とも言うべき壮大な試みでしたが、残念ながら、ウォーホル氏の死により未完となっています。
依頼されてから8カ月の間に描かれたのは、8台の車―ベンツ社のドイツ帝国特許第一号自動車、ダイムラー社第1号自動車から、ベンツ・マイロード・クーペ、メルセデス400型ツーリング・カー、メルセデス・ベンツ W125 グランプリ・カー、メルセデス・ベンツ 300SL クーペ、メルセデス・ベンツ W196R グランプリ・カー、メルセデス・ベンツ C111 型実験車に至る―をモデルに、12点の大きなドローイングと35点の絵、計47点となっていて、バリエーション豊かなデザインと色彩のパターンで描かれたその全作品を、こちらの図録で辿ることができます。
また、上記のように図版も美しく充実していますが、こちらの図録は文章も充実!特に「年譜」は、ウォーホル氏自身の言葉や身近な人々の回想録がドキュメンタリータッチで挿入された文章で綴られていて、印象的なスナップ写真と共に興味深く、読みごたえがあります。
美術がお好きな方にはもちろんのこと、自動車愛好家の向きにもお薦めしたい1册となっていますよ☆
- 目次
- 主催者あいさつ(英語テキスト併記)
- メッセージ ダイムラー・ベンツ株式会社取締役会長エッツァルト・ロイター(英語テキスト併記)
- 無感情・論(ヴェルナー・シュピース)
- アンディ・ウォーホル回顧(日向あき子)
- 図版 シルクスクリーン技法と彩色による絵画
- BENZ PATENT MOTORCAR, 1886 & DAIMLER MOTOR CARRIAGE, 1886
- BENZ MILORD COUPE, 1901
- MERCEDES MODEL 400 TOURING CAR, 1925
- MERCEDES-BENZ W125 GRAND PRIX CAR, 1937
- MERCEDES-BENZ 300SL COUPE, 1954
- MERCEDES-BENZ W196R GRAND PRIX CAR (Streamlined Version), 1954
- MERCEDES-BENZ MODEL C111 EXPERIMENTAL VEHICLE, 1970
- デッサン
- 年譜(ヴェルナー・シュピース)
- 出品リスト
- 展覧会の巡回
- 西ドイツ・チュービンゲン美術館、ニューヨーク・グッゲンハイム美術館
- 伊勢丹美術館⇒大丸ミュージアム Kyoto⇒ハラ・ミュージアム・アーク⇒北海道立近代美術館⇒福岡県立美術館⇒香川県文化会館