食と暮らしの古本屋 eclipse plus

「あなたは いいこ　だから わたしは あなたが すき」と、母親に言われ続け、誰に対しても“いいこ”であろうとして、自分の心を押し殺してきた女の子…でも、母親が亡くなって、ひとりぼっちになってから鏡に向かった時、鏡の中の女の子はこう言ったのです。

「だから わたしは あなたが きらい」

母親に“いいこ”でなければ愛されないという呪縛をかけられた女の子が、鏡を割って、血だらけになりながら森へと逃げ、タイトル通り、森でもう一度生まれ変わる…本来の自分の心を取り戻していくお話です♪

導入部分とテーマはとても重苦しいのですが、女の子が森へと逃げてからは……
暮らしを楽しむこと、人生を楽しむことを知っているくまさんと出逢い、女の子は、その心までもを受け入れてくれる愛情・優しさ、そして光に包まれて.:*・゜なんともいえない幸せな時間が始まります♪

自分の好きな色でペンキを塗ったり、思ったことを歌にしてみたり、誰かのためにお祈りをしたり、今この時を大切にしたり、自分の心を開放したり…これまでできなかったことがどんどんできるようになって自分らしくなっていく女の子の成長ぶりが、とても繊細に、素敵な言葉で描かれています。

包容力のあるくまさんがとにかく素敵で、くまさんの優しさ・温かさの象徴として、“あたたかいスープ”が何度も登場するところもとても印象的.:*・゜「おいもや にんじんが おいしくなる うた」を歌いながら一緒にスープを作って、「おいしいね」と言い合いながら一緒に食べる場面は、幸せそのものです♪

くまさんが作った「ありがとうのうた」も素敵！

宇野亜喜良さんのイラストも、やわらかなタッチで、凄みがあるのになんともいえず優しくて…素晴らしいです.:*・゜

どうぞご堪能ください.:*・゜