ボタンくんとスナップくん

ボタンくんとスナップくん

オイリ=タンニネン *文*絵
日本・フィンランド文学協会 渡部翠 *訳
水野プロ *装丁*レイアウト
講談社 / 世界の絵本*フィンランド
昭和46年初版・53年8刷 / 29×23 / 30p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜ef15-7 ]

sorry... sold out

こびとさんの家族は、おとうさんと おかあさん、そして、12人のこどもたち…なんと14人家族という大所帯です。
家族は、りんごの木に住んでいるのですが、そろそろ季節は寒い冬、寒さをしのぐ為に冬用のおうちを探さなければなりません。でも、みんなで住めるような大きなおうちが見つかるかしら……最後のりんごで作った大好物のアップルパイを食べながらも、皆、心配でしょんぼりしています。

そんな中、立ち上がったのは12人の子ども達のうちの双児の兄弟・ボタンくんとスナップくん!2人は次の日、まだみんなが眠っている間にそっと起きて、おうちを探そうと町まで出掛けます。
でも、出逢う人達みんなに、「子どもが12人!」と驚かれ、 そんな大きな家はないねーと言われてしまい…落ち込んだ2人が、かごの中で休んでいると、市場へ買い物に来ていた“のんきはかせ”が、自分の買い物かごと双児君達の休んでいるかごを取り違え、持っていってしまって…!
ボタンくんとスナップくんは、一体この後どうなるのでしょうか?

この作品は、フィンランドで、実際に住宅難が社会問題化していた頃に描かれたとのこと、そのような背景も踏まえつつ…でもやっぱりまず、ボタンくんとスナップくんの心の優しさと礼儀正しさが、なんともほんわかと心に沁みてくる素敵なお話となっています☆

また、絵がとっても素敵!
折り紙を用いてらっしゃるとのことですが、黄色・オレンジ色・黒色・そして地の白色と、4色から成る、とってもキュートなグラフィック的手法です。
折り紙を貼って大体の輪郭をとってから、黒色のペンや白色の絵の具で、顔を描いたり模様を描いたり…という感じに見受けられます。
全体的には、シンプルモダンで、かわいらしいのに子どもっぽくない雰囲気と、空間の取り方・余白の活かし方が絶妙!
著者のタンニネンさんは、陶器の絵付けを学ばれて、アラビア社と契約されていた時期もあったそうで…納得です♪

あと、面白いな~と思ったのは、登場人物たちの名前!タイトルになっている双児のボタンくんとスナップくんを始め、ふうせん売りのプワプワおばさん、お花屋さんのひまわりおばさん、そして、呑気者の「のんきはかせ」!なんというか、人物の属性そのまんまな命名が楽しいですよね~♪

お話の始まり方も、親近感の持てる楽しい始まり方ですし、ラストのおかあさんの一言も、またくすっと笑える感じで気が効いています!どうぞ合わせてお楽しみくださいね…☆

ボタンくんとスナップくん

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Information

出版社品切れ または絶版 となっています >2018年6月現在

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