井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法

井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法

井上ひさし *文
いわさきちひろ *絵
講談社
2006.7 初版 / 20.5×15.5 / 71p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜e1-4-9 ]

sorry... sold out

終戦を迎え、大人からそれまでに教えられていたことを全面撤回されて、しばらく“呆”(ぼう) としていた気持ちをシャンとさせてくれたのは、日本国憲法だった…“とりわけ、日本はもう二度と戦争で自分の言い分を通すことはしないという覚悟に、体がふるえてきました”…この本のはじめに、井上ひさしさんはこのように語り、その時の“誇らしくていい気分”を 今の子どもたちに分けたいとの願いから、上梓された1册です。

まず、「絵本 憲法のこころ」として、いわさきちひろさんのイラストと共に、「前文」と「第九条」を小学生にも読めるような易しい文章で読むことのできる章があり、次に、「お話 憲法って、つまりこういうこと」として、民定憲法である現在の日本国憲法に辿りつくまでの歴史や、三つの大きな柱<国民主権・基本的人権の尊重・平和主義>のお話、国民が有する抵抗権のお話などが、語りかけるような文章で読むことのできる章があり、巻末には、日本国憲法の全文も掲載されています…☆

世界で唯一の原爆被爆国である日本が、被害者としてだけではなく、加害者としての過去の反省も踏まえ、このような世界に類を見ない憲法に辿りついたことは、その道中いかなる思惑が働いていたとしても、誇りに思えることだと、思いを新たにできるような読み心地です。

前文を読み直して素晴らしいと思うことは、日本だけでなく、この世界に生きている人々が皆、それぞれにかけがえのない命を幸せに全うできるようにという大きな視野と、切実な願いが感じられること。
そして、憲法に掲げられた理想的な国と国との在り方はそのまま、理想的な個人と個人との在り方にも通じるので、大人になってから読むと、いろいろなことを考えさせられます。

こちらは、これからいろいろなことを学んで未来を担っていく子どもたちに向けて書かれた1册ですが、税金を払い選挙に投票する一方、学校で憲法の条文を暗記したにもかかわらず、目先の生活に精一杯ですっかり忘れてしまった大人の方にもお薦めです!

Information

2005年11月~2006年4月に、朝日小学生新聞紙上で連載された「私たちの国の平和憲法、知ってる?」をもとに構成された1册です。

ただいま流通中です >2018年6月現在

電子書籍化もされています

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