食と暮らしの古本屋 eclipse plus

ページを開くと、そこはやわらかなグレーと白の世界…なんとも可愛らしい形の雲たちが現れ、雨が降ったと思ったら、あらっ？雪に変わりました。
木々の上に、ふんわりと舞い降りる雪…やがて降り積もると、眩しいような白銀の世界に視界を覆われます。
そこにひょっこり現れたのは、何でしょう？鳥かしら？…いえ、足跡です。たくさんの動物たちの足跡が交錯して、美しい模様を描き出します。
誰かを幸福にしたいと、駆けているのでしょうか.:*・゜

グラフィックデザイナーとしてご活躍されているアオイ・フーバーさんの絵本…白銀の世界という日本語がしっとりと心に響いて「冬」を伝えてくれるような、静かで温かく、愛らしい１册です。

グラフィカルな手法で描かれたシンプルな線とフォルムが、ほんとうに綺麗で清々しく、美しいです。愉しいのは、最後のページでお目見えする、足跡の主である動物たちだけが暖かみのあるカラーで彩られていること。その造形がまたなんとも言えず可愛らしくて、和みます～*

優しい気持ちになりたい時、静かな冬の夜に眺めるのにお薦めの１册となっていますよ。