食と暮らしの古本屋 eclipse plus

しましま猫の“かぼちゃのたね”とゆったり暮らしているエマおばあちゃん、いつもは独り暮らしでさびしいなと思うこともありますが、今日は72歳のお誕生日！子どもや孫やひ孫が遊びに来てくれて、みんなでお祝いしてくれます。そして、プレゼントに故郷のちいさな村の絵を贈ってくれますが、喜んで壁に飾ったものの、なんだか心がしっくりこなくて…。
ある日、とうとう、エマおばあちゃんは決心します。懐かしい村の風景を思い浮べながら、自分で絵を描いてみようと…！！

エマおばあちゃんのお人柄が素敵で、一念発起して絵を描き始める前にもう既にファンになってしまいます:*・゜
独りの時には自分で描いた絵を飾っているのに、みんなが遊びに来た時にはプレゼントしてもらった絵に戻しておくところも優しい心遣いがあって素敵。でも、ある日、うっかり取り替えるのを忘れてしまって、みんなの知るところとなり、やがて、あちこちから絵を観にお客さんが来るようになりますよ♪

バーバラ・クーニーさんのイラストが、エマおばあちゃんの穏やかな暮らしをとても優しく描き出しています。戸口にふきよせられた雪、花ざかりのりんごの木、愛猫の“かぼちゃのたね”... 絵本の中に登場するエマおばあちゃんの描いた絵がまたとても素敵で、イラストの魅力も存分に堪能できます♪

途中、子どもや孫が、おばあちゃんはもうお歳だから…と陰で笑う下りがあって哀しくなりますが、いくつになったって、生きがいを感じて心豊かに生きていくのに遅いことはないと感じさせてくれます。

表紙や見返しにも使われ全体的に基調となっているコーラルピンクの色も、第２の人生が明るくて温かくて豊かになるように応援してくれているみたいですね！

どうぞご堪能ください:*・゜