村は大きなパイつくり

村は大きなパイつくり

ヘレン・クレスウェル *作
V・H・ドラモンド *さし絵
金子三蔵 *装幀
猪熊葉子 *訳
岩波書店
1970初版・1991.8刷 / 函 22×16.5 本体 21×16 / 219p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜sf15-n-1 ]

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村いちばんの“パイつくり”と評されるアーシー&ジェム夫妻は、パイづくりに夢中!いつも美味しいパイのつくり方ばかり考えています。
そんな両親の下で育った娘 グラベラは、パイづくりより女優に憧れる夢想家の女の子…だけれど、やっぱり血は争えなくて、パイづくりを見ているとわくわくしてしまうのです!

そんなパイを愛する一家の元に、ある日、王様からパイの注文が!
喜ぶ一家でしたが、別の村でパイつくりをしている親戚に邪魔をされてうまくいかず、意気消沈していたところに、今度は王様主宰の「パイづくり大競技会」のお知らせが!!
村の代表としてパイをつくることになった一家は、村人と一緒に、皆がびっくりするようなパイづくりの計画を立てます。
果たして今度こそ、素晴らしいパイをつくることができるのでしょうか!!?

作者のヘレン・クレスウェルさんはイギリスの児童文学者で、ヨークシャー州でお祝いごとのあるたびにつくられる大きなパイのことを 新聞で読んだ時、このお話が思い浮かんだそう♪
あとがきに書かれたその経緯もとても魅力的で、わくわくしてしまうのですが、なんといってもこちらの御本でわくわくドキドキしてしまうのは、美味しそうなパイの描写!

アーシー&ジェム夫妻が得意なのは、“肉いりパイ”だそうで、ステーキとレバーのパイやら、肉汁いり肉パイやら... 時には、リンゴやサクランボのパイなど、デザートのパイも登場します♪
それに、“パイづくり大競技会”に出品したパイの大きさといったら!!

また、パイづくりに夢中な一家はもちろん、村人たちもそれぞれの仕事に誇りと情熱を持っていて、それぞれの得意分野を持ち寄って村人総出で競技会用のパイづくりに協力してくれる下りには感動!
行間に美味しそうなパイの香りが漂っているような読み心地なので、読後感はおなかいっぱい!といった感じなのですが、皆の情熱に、おなかだけでなく、胸もいっぱいになります!

主人公のグラベラも魅力的で、へたうま系のさし絵も相まって、なんとなく、『足長おじさん』のジュディを彷彿とさせるような女の子だなと思いました♪
どうぞご堪能ください.:*・゜

Information

出版社品切れ または絶版 となっています >2018年5月現在

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