子どもの本とごちそうの話

子どもの本とごちそうの話

赤木かん子 *著
川原泉 *装画*イラスト
径書房
1987.3 初版 / 19.5×14 / 275p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜s11-2 ]

sorry... sold out

子どもの頃に読んでもう一度読みたいのに見つけ出せない…そんな本のタイトルを探す“本の探偵”としておなじみで、児童文学にまつわる さまざまな研究・活動を行ってらっしゃる赤木かん子さんが、“子どもの本とごちそうの話”を綴ってくれた1册です♪

児童文学を紹介する手描きのミニコミ誌「烏賊」の1コーナーから盛り上がったテーマとのことで、ごちそうたっぷりのお話の下りもふんだんに紹介してくれながら、独特の口語体文章で繰り広げられているおしゃべりは、本好き&食いしん坊にはたまらないなんとも愉しい読み心地♪

お子さんだった頃、当時はまだ食卓にのぼることのなかった 本に出てくる外国の野菜や果物、お料理をいろいろ想像して、他のいろんな本に出てきた描写を“くっつけて、ああわかった!と ‘発見’できた時の嬉しさ”、 大人になって読んでも響かないけれど 子どもの頃めいいっぱい感動した本 etc... 本を読むことの楽しみや醍醐味が 朗らかに 情熱的に伝わってきて、赤木かん子さんの子ども時代の読書を追体験しながら、本が大好きだったご自身の子ども時代へもタイムスリップできること請け合いです!

紹介されている本たちは、ほんの一例ですが下記でご紹介していきますね。
内容としては…
女の子図書の王道に出てくる美味しい場面「昔懐かしあの本、この本」、
日本の児童文学に出てくる美味しい場面「夏みかんとイチゴジャム」、
“あんまし子どもの本好きじゃない大人にわかんない本特集”の「大人にはわかんない本だってあるんだよ~~~」、
ポリッジ、ベーコン、卵料理、お茶会、ハーブティー、ピクニック etc... イギリスの美味しい暮らし♪「三分半のゆでたまご」、
実践!クッキングコーナー♪「さあ、作ってみようよ、このごはん!」、
厳かで美しい読後感も素晴らしい「クリスマス ! クリスマス ! ! クリスマス ! ! ! 」となっています。

なお、こちらの本は装幀・装画、章題の文字などを手掛けられているのが、川原泉さんというところも素敵!食べ物をモチーフにした川原さんの珠玉の作品たちが想い出されます♪
どうぞご堪能ください.:*・゜

  • 昔懐かしあの本、この本
    • 若草物語
    • 二人のロッテ
    • リンバロストの乙女
    • 家なき娘(ぺリーヌ物語)
    • 小公女(セーラ) etc...
  • 夏みかんとイチゴジャム
    • 三太物語 / 青木茂
    • 母のない子と子のない母と / 壷井栄
    • とらちゃんの日記 / 千葉省三
    • だれも知らない小さな国 / さとうさとる
    • 夏草冬濤 / 井上靖 etc...
  • 大人にはわかんない本だってあるんだよ~~~
    • 小さなバイキング / ルーネル=ヨンソン
    • まほうのチョーク / シンケン=ホップ
    • エルマーのぼうけん / ルース・ガネット
    • 親指こぞうニルス・カールソン / リンドグレーン etc...
  • 三分半のゆでたまご
    • さらわれたデービッド / スティーブンソン
    • くまのパディントン / マイケル・ボンド
    • チムニーズ荘の秘密 / アガサ・クリスティ
    • 村の学校 / ミス・リード
    • とぶ船 / ヒルダ・ルイス
    • ふくろ小路一番地 / イーヴ・ガーネット
    • 黒旗山のなぞ / ジェフリー・トリーズ
    • グレー・ラビットと旅のはりねずみ / アリソン・アトリー etc...
    • “アーサー・ランサム”祭りも繰り広げられています♪
  • さあ、作ってみようよ、このごはん!
    • アルプスの少女ハイジの朝ごはん
    • ズベイダ姫のチーズつきのパン / カレル・チャペック
    • 究極のバタートースト 『楽しい川辺』より
    • 三太の熱い、ネギぞうすい 『三太物語』より
    • 少年探偵エミール・ティッシュバインの昼ごはん
    • 大魔法使いツワッケルマンの大・大・大好きなマッシュポテト
    • 大どろぼうホッツェンプロッツの酢キャベツ etc...
  • クリスマス!クリスマス!!クリスマス!!!
    • 青さぎ牧場 / ブリンズミード
    • 橋の下の子どもたち / ナタリー・カールソン
    • わたしたちの島で / リンドグレーン
    • 山のクリスマス / ルドヴィヒ・ベーメルマン etc...

The key to the treasure is the treasure

 これでたぶん日本中の若い女性たちが、アスパラガスというものは一時間もゆでたりするもんではない、ということを覚えたと思うよ。 でも その肝心のアスパラガスがどんなものかということは、誰も知らなかったと思うの。 私の小さい時にもなかったしね。
 のちに『ドリトル先生月にゆく』のなかに、巨大化したアスパラガスの森を通るシーンがありまして、その時になんとか形はわかったものの、味までは、ね! なんせ もっと昔の翻訳だと松葉独活って書いてあるんだよ。見当もつかんじゃない? まったく今は訳者にはいい時代だよ。 なんでもかんでも輸入されてるんだもんね。
 話はまたまた大きくはずれるけど、私が子どもだった頃は、まだ今ほど激しくアメリカ製品が入ってきてなかったから(といってもそれほど昔じゃないかんね!ここ十五年の変わりようがそれほど凄い、ってことなのよ)、うーむ、これはなんだろう!とうなるようなのが多かった!
(中略)
 今はホントになんでも手に入って良い時代だと思うけど、そのぶんつまんなくなってるかもしれないね。あれこれ空想して楽しむひまがなくてさ。

Information

出版社品切れ または絶版 となっています >2018年4月現在

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