草手帖
かわしまよう子 *著
菊地敦己(ブルーマーク)*デザイン
ポプラ社
2008年3月初版 / 19×12.5 / 128p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜kf35-31-3 ]
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自然を身近に感じる暮らしを実践・伝えてくれているかわしまよう子さんがまとめてくれた「草手帖」…“雑草”として邪魔者にされがちな草花40種の特徴や来歴、暮らしに役立つ取り入れ方が、味わい深い文章で紹介されています。
“シロツメクサ”の名前の由来が、昔、オランダからガラス製品が運ばれてくるときに詰め草としてクッション材にされていたことからきているなど、豆知識も愉しい♪
擬人化されている下りが多いからでしょうか、草花のあるがままを受け入れて見守っているような優しい視点が読んでいて心地良く、愛情を感じます(「草むしりのコツ」のコーナーも愛情たっぷりですので、草むしりが憂鬱な方はぜひご覧になってみてくださいね♪)
可憐なお花、ユニークな葉の形... 改めて、自然の理に根差した“雑草”の美しさに気付くことができる写真も素敵.:*・゜
また、こちらの御本は、本体がフランス装になっていて、本体とカバーの裏側・帯の色が土を想わせるアースカラーで呼応していて、カバーに味のある紙が使われているなど、装幀・佇まいもとても素敵です。
“どんなところでも力強く根を伸ばし、咲きたいように咲く”草花が、もっと身近に、もっと愛おしく感じられる1冊となっていますよ。
どうぞご堪能ください.:*・゜
The key to the treasure is the treasure
猫の足音が聞こえてきそうな小径を歩いていて花に出会うと、ポトンとひとつ思い出が増えます。
その思い出は、そのあとに出会う大切なひとや旅先の風景や、日常のこと細かな出来事に埋もれて思いだせなくなってしまうかもしれません。
けれど、体はほんとうは忘れてはいないものです。何かを好きになったり、ひとつのものを選んだり、画期的なアイデアがピッとひらめくとき、体は思いだせないくらい小さな記憶のかたまりに触れて、判断して動いているのです。
その、思いだせないくらいの記憶の中に、花が咲いていたらいいなぁと思うときがあります。わたしがたまたま、花に元気な力をもらうことが多かったこともあるかもしれませんが、花の記憶は自分を自分らしくしてくれます。そして背中をポンとやさしく押してくれるときがあるからです。
Information
出版社品切れ または絶版 となっています >2019年5月現在