THE HAWAIIAN QUILT 楽園に咲いた布の花 ハワイアンキルト展
国際アート
1989初版・1993.3刷 / 25×25 / 132p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜ef2-9-7 ]
ハワイアンキルトとは、19世紀前半に宣教師一行の妻たちによってアメリカ本土に伝わるパッチワークキルトの手法が伝授された後、独特の発展を遂げたハワイならではのキルト。
大きな一枚布をシンメトリーに切りぬいてアップリケした「アップリケキルト」で、エコーキルティング、コントアキルティングと呼ばれる特殊な技法により、アップリケされた模様の周りに、島に打ち寄せる波のような曲線が見られるところが美しい特徴となっています。
こちらは、19世紀後半~現代まで、美術館や博物館が所蔵するアンティークのハワイアンキルト37点と現代キルト作家11人による作品15点が展観された展覧会「THE HAWAIIAN QUILT 楽園に咲いた布の花 ハワイアンキルト展」の図録…作品のみならず、ハワイ王朝の歴史、ハワイアンキルトの歴史と変遷も詳しく紹介された充実の内容です。
ハワイの旗と紋章がデザインされた「フラッグキルト」や、歴史上の事実を記念して創られるキルトなど、珍しい作品がたくさん紹介されていますが、なんといっても素敵なのは、パンの木やレフアの花など、身近な植物や自然をモチーフにした作品たち。
作品のタイトルもとても素敵で、「レフアの花にやさしく降る雨」「谷間の百合」「虹の端」「うたういるか」etc...
「やさしくおさえて」「謙譲の美」など、抽象的な心をモチーフにしたものもあって、ひと際興味深く眺めてしまいます。
ハワイアンキルトは単独作業で仕上げられることが多いそうで、1枚にかかる時間は2000時間とのこと!…自然や祖国、自分の心を見つめ、一針一針に思いを込めながらの手仕事は、眺めているだけで心豊かにさせてくれるよう.:*・゜
なお、こちらの図録は、図版も大きく、1つ1つの作品が見開き1ページで紹介…添えられた丁寧な解説と、作品の見どころの拡大図版やモチーフの実物写真、ハワイ語の用語解説なども嬉しい1册となっていますよ♪
- 目次
- ごあいさつ
- メッセージ
- ハワイアンキルトの歴史と特徴
- 出品美術館の紹介
- ホノルル美術館
- ビショップ美術館
- ミッションハウス美術館
- ドーターズオブハワイ資料館
- 美術館所蔵のキルト
- 旗のモチーフ
- 王族に関したモチーフ
- 花のモチーフ
- 特殊なモチーフ
- 現代作家の作品
- エリザベス・アカナ
- シャーロット・カスカート
- メアリイ・カラマ
- キャロル・D・カマイレ
- キャシー・中島
- キャサリーン・P・ニシダ
- ロビン・K・ジェンセン
- ドリス・I・F・ノサカ
- ジュネデイレ・L・クイノリス
- アネッテ・スマダ
- ジュニアル・D・トム
- 現代作家のプロフィール
- 用語解説
- 参考文献
- (全文英語文あり)