紅茶とヨーロッパ陶磁の流れ Tea Drinking in the West
マイセン、セーヴルから現代のティー・セットまで
名古屋ボストン美術館
2001.3 初版 / 25.5×22.5 / 167p
ソフトカバー
[ 商品番号 N゜ef2-9-12 ]
17世紀の初めに 東洋からヨーロッパに伝わった茶は、当初は薬として扱われる貴重品で、“カメリア・シネンシス(茶樹)”は憧れを伴って、ヨーロッパの人々の心を深く魅了.:*・゜やがて喫茶の習慣が定着するにつれ、ティータイムを愉しむための華やかで優雅な陶磁器や銀器が続々と登場しました。
こちらは、ボストン美術館所蔵の コレクションから選りすぐられた、17世紀から現代に至るティー・ウェア 179点が展観された展覧会 「紅茶とヨーロッパ陶磁の流れ」展の図録… ティータイムやティーパーティー、ティーセットのある情景やお茶をモチーフに描かれた絵画、茶器のデザイン原画・当時の製品カタログなどの図版 etc... 貴重な資料も豊富に添えられ、紅茶にまつわるティーウェアの歴史を辿ることができる美しい1册です.:*・゜
紹介されているティーウェアは、ティーポットやカップ&ソーサーはもちろんのこと、ティーケトル、湯沸かし、ティーボウル、クリーム入れ、水差し/湯差し、ティースプーン、茶さじ、茶入れ、スプーン・トレイ、トースト・ラック、砂糖入れ、角砂糖ばさみ、トレイ、旅行用ティーセット etc... ♪
工房としては、デルフト、マイセン、ヘキスト、ウィーン、シャンティーイ、ヴァンセーヌ、セーヴル、チェルシー、ボウ、ロングトン・ホール、ダービー、ウースター、ウェッジウッド、スポード(コープランド)、チューリッヒなどの 陶磁窯で創られたものとなっています(それぞれの陶磁窯については巻末に紹介があります)。
また、コラムも充実で、「茶に加えるもの」「“チャ”と“テ”」「陶器と磁器」「デュ・パキエとウィーン工房」「海を渡った日本の磁器」「磁器の間」「ティー・パーティー」「ボーン・チャイナの開発」「人々が集う公共の場」「多様な茶の種類」「茶占い」「アフタヌーン・ティーの軽食」「紅茶に関するアメリカ人の発明」 「お菓子のレシピ(エリザベス・ラフォルド著『賢い英国の主婦』掲載の「リッチなシード・ケーキ」)」と、愉しい読みごたえです♪
詳細は、下記でご紹介していきますね。
どうぞご堪能ください.:*・゜
- 目次
- ごあいさつ / 名古屋ボストン美術館館長 浅野徹
- メッセージ / ボストン美術館館長マルコム・ロジャース
- 西洋における茶 / ボストン美術館ヨーロッパ美術部研究員 ニコール・F.S.リンダーマン
- ヨーロッパに渡った東洋の磁器 / 名古屋ボストン美術館学芸員 井上瞳
- 図版
- ヨーロッパに渡った茶、コーヒー、チョコレート
- デルフトの陶器
- コーヒーとチョコレートの器
- ヨーロッパにおける磁器の創製
- 初期のマイセン磁器
- シノワズリー
- ヨーロッパ様式の展開
- 茶会に用いられた銀器
- 初期の銀器と輸出用陶磁器の影響
- ティー・テーブルのための茶器
- イギリスのティー・テーブルの一場面
- ヨーロッパにおける陶磁器生産の発展
- フランス諸窯
- スイス、ドイツ、ロシアの諸窯
- 18世紀のイギリス諸窯
- イギリスにおける東洋の影響
- 西洋の市場に向けた輸出用中国陶器
- 中流階級に普及した茶と陶磁器
- アメリカにおける茶
- アメリカの茶会の一場面
- アーツ・アンド・クラフツ、アール・ヌーヴォー、現代のデザイン
- 19世紀末から20世紀の茶器
- ヨーロッパに渡った茶、コーヒー、チョコレート
- 作品リスト(英文)
- 関連地図
- 関連年表
- 関連陶磁窯
- Bibliography
- 日本語参考文献
- (日本語参考文献を除く、全ての文章に英文併記)
- 展覧会の巡回 名古屋ボストン美術館