Information
2007年に集英社より文庫化され、ただいま流通中です >2018年6月現在
江國香織 *著
白泉社
2001.7 初版 / 19×15 / 111p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜e3-5 ]
江國香織さんが、1998年4月~2000年3月にかけて雑誌「月刊 MOE」に連載されていたエッセイ「いちまいの絵」がまとめられたエッセイ集です。
もともとのタイトル通り、1章ごとに1枚の絵が取り上げられていますが、決して長くはない文章全体から、画家のその人となりの雰囲気までもが親しみ深くふわりと届けられるような感じで、とても読みごたえがあります。
江國さんの広く深い絵画への興味や知識、観ることを心から楽しんでらっしゃる様子がしみじみと伝わってくるような読み心地.:*・゜
もちろん、絵に対した時に溢れ出てくる感情や印象が綴られたスケッチは、ああ、すごく分かるという感じで、これ以上ないほどユニークでありながら的確…笑いどころもあって大満足です!
また、セレクトされた絵のラインアップが素敵です.:*・゜
画家のイメージから離れた意外なところから…という印象が強くて(白眉はやはりドラクロワ氏でしょうか!)、江國さんの発見のお裾分けみたいなところも嬉しいところ♪
紹介されている絵、覚えておきたいので書き出しておきますね。
ゴーギャン「オレンジのある静物」、カリエール「想い」、ホッパー「海辺の部屋」、児島虎次郎「睡れる幼きモデル」、ボナール「THE BATH」、ドラクロワ「FLOWER STUDIES」、東郷青児「巴里の女」、パスキン「昼寝」、カサット「劇場にて」、ユトリロ「雪の積った村の通り」、ゴッホ「夜のカフェテラス」、荻須高徳「カフェ・タバ」、セザンヌ「ざくろのある静物」、マネ「海にとび込むイザベル」、グレコ「聖アンドレアと聖フランシスコ」、ルドン「BUTTERFLIES」、小倉遊亀「家族達」、ムンク「お伽の森の子供たち」、ワイエス「GROUNDHOG DAY」、マティス「ヴァイオリンのある室内」、カラヴァッジョ「聖トマスの懐疑」、カーシュテン「赤い台所」ほか、オキーフ「PEACH AND GLASS」、バルテュス「窓、ロアンの中庭」ほか。
ちなみに、ラストのバルテュス氏の章だけ、ロングバージョンとなっています。テレビ番組の取材で、バルテュス氏を訪ねた時の印象を交えながら綴られていて、以前ご紹介しました奥さんの節子さんのお話や、その素敵な暮らしぶりなども紹介されていますよ.:*・゜
「まえがき」に、美術館は“誰をもアリスにする場所だと思う”とあったのもなんだか嬉しかった、大満足の1册です!
2007年に集英社より文庫化され、ただいま流通中です >2018年6月現在
「カフェエイト」さん *著
『VEGE BOOK 3』から…ゴールデンデリシャスと赤ワインのジェラートを作ってみました♪