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1996年に新書版の平凡社ライブラリーより再刊され、ただいま流通中です >2018年6月現在
1995年に河出書房新社より上梓された「澁澤龍彦全集〈21〉」にも収められています。
澁澤龍彦 *著
中島かほる *装幀
平凡社
1987初版・1993.16刷 / 21.5×16 / 224p
ハードカバー
[ 商品番号 N゜e3-10 ]
昭和59年7月~61年6月にかけての雑誌「太陽」での連載「弄筆百花苑」に、一篇を加筆…1987年8月に亡くなる 3か月ほど前に上梓された、澁澤龍彦さん最後の御本。
水仙、椿、梅、菫(すみれ)、チューリップ、金雀児(えにしだ)、桜、ライラック、アイリス、牡丹、朝顔、苧環(おだまき)、向日葵、葡萄、薔薇、時計草、紫陽花、百合、合歓(ねむ)、罌粟(けし)、クロッカス、コスモス、林檎、菊、蘭... それぞれの花につき 4ページほどのエッセイと、3葉の美しいカラー図版が添えられています。
エッセイは、古今東西の文学、絵画、博物学など、さすがの博識で綴られていますが、なんとも閑雅な雰囲気で、とても穏やか.:*・゜
異端の文学者というイメージもこの本にはそれほどなく、子どもの頃のお話や旅先でのお話、ご自宅のお庭のお話など、ふと思い出された昔の光景などもゆるやかに綴られています。
それぞれの花にまつわるエピソードの幅の広さもさることながら、特に興味深かったのは、漢字の語感についてなど、氏の言葉に対するこだわり!
西洋と日本における花の名前の付け方の相違についても、独特の視点でのご指摘があって愉しいです♪
また、この本をさらに素敵にしているのは、八坂書房社長として、また、植物文化史研究でも知られる八坂安守さんより提供された内外の花の画 75点.:*・゜
カラー図版で愉しめるのが嬉しく、緻密なエッチングによる西洋のボタニカルアート、手彩色がしっとりと綺麗な日本の植物図譜... 細密な写実画であるところが逆に艶めかしい雰囲気も醸し出していて、とても美しいです。巻末には、八坂安守さんによる「図版解説」もありますよ♪
きらきらとした装幀も素敵で、函と本体を彩るのは、氏が“子どもの頃からもっとも親しんできた庭木の一つ”とおっしゃる椿.:*・゜
氏の“記憶の中にゆらめくフローラ”たち、どうぞご堪能ください.:*・゜
1996年に新書版の平凡社ライブラリーより再刊され、ただいま流通中です >2018年6月現在
1995年に河出書房新社より上梓された「澁澤龍彦全集〈21〉」にも収められています。
「カフェエイト」さん *著
『VEGE BOOK 3』から…ゴールデンデリシャスと赤ワインのジェラートを作ってみました♪