今回使わせていただいた珍しい英国のりんごたちは、生食でデザートとして食されているデザートアップルもありますが、そのほとんどが「クッキングアップル」と呼ばれるりんごです♪
呼び名の通り、生食でいただくというよりは、その酸味を活かしてお料理やお菓子に使われたり、シードルやジュース、ビネガー、アップルソースやアップルバターなど、加工品や保存食として、長い歴史を通して、主にヨーロッパで食べ繋がれてきました。
新大陸アメリカにりんごが渡り、品種改良＋農薬が使われ始める以前のりんごも多く、ワインほどはっきりと分かれている訳ではありませんが、旧大陸系のクラシックアップルとお伝えすれば分かりやすいかもしれません♪ （おおざっぱなお伝えの仕方ですみません（ ＾ ＾；
その特徴は、ひとつひとつのりんごによって、本当にいろいろで、今回はまず加熱した状態を見るため、最初にジャムをつくって、どのりんごをどんなお菓子に組み込むか考えました。
加熱に弱いりんごが多く、品種改良を重ねたりんごにはない煮崩れ方をするので驚きましたが、なんともいえない面白い食感が味わえたり、想ってもいなかった色が現われたり、もちろん、品種によって風味も違って、ドキドキしました（ ＾ ＾ ）
また、同じ品種で同じ樹になっているりんごにも拘らず、なっている場所や採り時期によって、全く違った表情を見せる場合が多く、これまでそんなことを意識してりんごを扱ったことがなかったので、とても興味深かったです。
どのりんごがどんなお菓子になったのかは、またひとつひとつご紹介させていただきますね。
ジェームズ グリーブ：イギリス原産 2013年5月17日撮影
アップルミュージアムさんの学芸員で、私はりんご博士とお呼びしている藤澤さんが、初めに旧大陸系のりんごにはまられたのは、りんごの花をご覧になった時だったそうです♪
旧大陸系のりんごは、花が大きかったり、花びらが縮緬のように波打って繊細な表情だったり、花の付き方がぼんぼりのように固まってかわいかったり、開きかけがさすが薔薇科！と思わず納得するような薔薇のような表情を湛えていたり…
とても美しくて、私もすっかりりんごの花に夢中になっています！
フラワー オブ ケント：イギリス原産 2013年5月17日撮影
サンバーン：イギリス原産 2013年5月17日撮影
ブレンハイム オレンジ：イギリス原産 2013年5月17日撮影
ベル ド ボスクープ：オランダ原産 2013年5月17日撮影
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同じ薔薇科の桜の花を日本人はとても愛しんできた歴史がありますので、りんごの花も、なにか日本人の感性に訴えかけるものがあるのかもしれません♪
飯綱町のほとんどの農家さんで栽培されているデザートアップルの王様「ふじ」の花も、より桜の花に似ていて、とても可憐できれいなのですが、旧大陸系のりんごの花の表情も、ぜひアップルミュージアムさんにお越しいただいて、お愉しみいただければと思います♪
また、英国りんごの魅力について、私ではなかなかお伝えすることができませんので、ご興味持たれた方はぜひ、りんご博士の藤澤さんにお話を伺ってみてくださいね（ ＾ ＾ ）
また、ひとつひとつのお菓子をご紹介する際、花の写真もお届けさせていただきますね。
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今、日本で栽培されているりんごは、新大陸系（ニューワールド）のものがほぼ100%で、青森県の木村秋則さんが自然栽培に成功されるまでは、農薬を使わない栽培は不可能だと言われてきました。
農薬ありきで品種改良されたふじなどの日本のりんごを農薬を使わないで栽培しようとすると、やはり農家さんに見識と経験、他、手間をかけられるさまざまな特殊な条件が必要とされると想いますが、旧大陸系のりんごは、そもそも農薬が使われる以前に誕生した品種が多いので、無農薬栽培や自然栽培への敷居が低いのでは？と想ったりもします♪
友人にも自然栽培を志す方がいらっしゃるので、ぜひそんな方面にも期待しつつ♪
りんごって、昔は贈答品やお見舞いの品に使われるほど高級品でしたが、今ではすっかり身近な存在になり、美味しいし、香りは良いし、色はきれいだし… とても魅力的な果物だと思います。
加工という点でも、そのバリエーションは無限大！
うちのお店のお客さまで、お菓子作りがお好きな方、プロの方もたくさんいらっしゃるので、特に今回使わせていただいた「クッキングアップル」、ご興味抱いていただけるのではと想いました♪
生食でデザートとして楽しんできた日本の文化も大切にしつつ、皆さまに加工という観点からも、もっとりんごを楽しみたいと思っていただけるきっかけになれば嬉しく思います！
私も、今回のようなご縁をいただいて、花や実を眺めて目で愉しむだけでなく、実際に食するという観点から旧大陸系のりんごやクッキングアップルに触れることができて、ますますりんごにはまってしまいそうです（ ＾ ＾ ）
これから、りんごを満喫できるシーズン到来！
めいいっぱい楽しみたいと思っています♪
